冬季競技のラグビーは、引き続き開催が検討される見通しだ。
4月26日、全国高校体育連盟がウェブ会議による臨時理事会を開き、今夏の全国高校総合体育大会(インターハイ)を中止すると決めた。新型コロナウイルスの感染拡大によるもの。7~9月に予定されていた全国高校定時制通信制大会の中止も発表された。
ラグビーについては、スケート、スキー、駅伝とともに「冬季大会」の競技とされる。開催時期が違うために別途、開催に向けた検討が進められる。
これらの決定は高体連の理事会で行われており、高体連ラグビー専門部には通達がもたらされた格好だ。ラグビーの全国高校大会は、高体連のほか4つの主催団体がある。毎日新聞社、日本ラグビー協会、大阪府、大阪府教育委員会だ。冬の花園の開催や中止はこれら5団体の協議で決められるが、現実的には高体連の主催が外れれば開催は難しい。
夏季大会の中止は、競技での感染リスクだけではなく、移動や宿泊などに伴う感染拡大の危険を鑑みた判断とのこと。前年度から続く休校による練習不足による、けがや熱中症のリスクも勘案された。
全国高体連の岡田正治会長は記者会見(オンラインで開催)で、高校生に向けてメッセージを送った。
「中止という判断の向こうには、大きな悲しみと目標を失った高校生たちの姿があることは痛いほど承知している。安心安全、命を守ることを選んだ結果」
インターハイは30競技の高校日本一を決める大会で、1963年の第1回以来、中止は史上初めてとなる。