国際リーグのスーパーラグビーに日本から加わるサンウルブズは、新型コロナウイルス感染拡大の影響で3月以降の国内ホームゲームはおろか、同月下旬以降の公式戦の機会も失った。
同リーグへ参加できるのは今季限りとされているなか、チームは大学生を含めた若手を多く抜擢。そのひとりがシオサイア・フィフィタである。沢木敬介コーチングコーディネーターが「将来、日本代表になります」と断言する逸材だ。
アウトサイドCTBを主戦場とする21歳は、日本航空高校石川を経て2017年に天理大入り。身長187センチ、体重103キロの恵まれたサイズで防御を突き破る。国際舞台では持ち味を発揮する一方、周囲のレベルの高さに感銘を受けてもいた。
「入る前には(自分の)スキルの部分がまだまだ低かった。(周囲は)オフロードのスキル、スペースを探すところが、レベル高いなって思います」
守っては「横とのつながり、コミュニケーション」を意識するよう指導されていたという。普段は同じトンガ出身でパナソニックから参加のツポウ テビタと「トンガ語と日本語をミックス」させて語らう。他の海外出身者のプライベートについて問われると、「僕はいつも日本人と一緒にいるので、わかんないですね」と笑う。
国内の試合がなくなり海外遠征が長期化していた3月中旬、こうも言い残していた。
「ラグビーをやれることがすごく幸せです。いま、日本は大変な状況になっているんですけど、自分的にはファンの皆様にいいプレーを見せられるように頑張りたいと思っています」
目指すは日本代表デビュー。2023年のワールドカップ・フランス大会にも出たい。
「フィジカルとスキルの部分で、世界レベルでも負けないように頑張ります」