国内外のラグビー強豪高校などが集い、福岡県宗像市のグローバルアリーナで毎年ゴールデンウィーク期間中に開催される「サニックス ワールドラグビーユース交流大会」が、今年は中止となった。3月18日に日本ラグビー協会が公式発表。世界的に流行している新型コロナウイルス感染の状況を考慮し、参加選手・スタッフ、運営に関わる関係者、観戦者の安全を確保することが困難であると判断、そして、感染拡大防止に向けた取り組みとして中止を決定したという。
この大会は、株式会社サニックスの創業者である故・宗政伸一氏が、「世界中の高校生たちが集い、技術を高めながら思いやり、関わる誰もが成長する機会を創りたい。直に世界と触れ合える機会を創りたい」と夢を描き、2000年に始まった。
冬の花園や春のセンバツなど全国大会等で上位の成績を収めた国内の強豪校や、予選会を勝ち抜いたチームだけでなく、ニュージーランド、南アフリカ、オーストラリア、イングランド、フランスなどラグビー大国の名門校も参加する国際大会として注目され、これまで20か国・地域から累計約1万3000人が参加。昨年のワールドカップで活躍した日本代表の山中亮平、松島幸太朗、坂手淳史、松田力也、ラファエレ ティモシーもこの大会を経験したことがあり、ダミアン・ヴィレムセ(南アフリカ)、ルーク・カウワンディッキー(イングランド)、セヴ・リース(ニュージーランド)、ジョニー・セクストン(アイルランド)、セコペ・ケプ(オーストラリア)、ジョン・バークレー(スコットランド)なども宗像で貴重な経験をして世界的スターに成長した選手たちである。
サニックスワールドラグビーユースが中止になるのは今回が初めてで、主催者は「大会を楽しみにされていた方々には、大変残念なお知らせとなりますが、ご理解いただきますよう、よろしくお願いいたします」とコメントしている。