新型コロナウイルスの影響により日本国内で開催予定だったスーパーラグビーの試合がオーストラリアの会場に変更され、2月中旬から海外ツアーが続いているサンウルブズは、3月14日にブリスベンのサンコープスタジアムでニュージーランドの強豪・クルセイダーズと対戦し、14-49で敗れた。
サンウルブズは今季これで1勝5敗(勝点4)。スーパーラグビー史上初の4連覇を目指すクルセイダーズは5勝1敗(勝点23)となった。
主力を温存し20代前半の若手中心で臨んだクルセイダーズに対し、サンウルブズは序盤、互角に渡り合っていたが、前半19分に先制された。
しかし31分、敵陣深くで相手のラインアウト失敗からチャンスとなり、LOベン・ハインがインゴールに突っ込みトライが認められた。SOガース・エイプリルのコンバージョンも決まり、7-7の同点とした。
粘り強いディフェンスでも奮闘していたサンウルブズに対し、クルセイダーズは36分、19フェイズ重ねた連続攻撃をWTBセヴ・リースがフィニッシュし、勝ち越す。
サンウルブズはハーフタイム前、共同キャプテンのひとりであるCTB森谷圭介の好走もあって敵陣深くに入ったが、ラインアウトからのドライビングモールは止められ得点できず、7-14で折り返した。
後半の先手を取りたかったサンウルブズだが、開始早々、相手のカウンターアタックに対しタックルミスでWTBレスター・ファインガアヌクにビッグゲインを許し、たたみかけられ、LOルーク・ロマノにトライを奪われた。
それでもサンウルブズは食らいつき、54分、SOエイプリルが敵陣22メートルライン手前から中央を突破してゴールへ走り切り、14-21と7点差に詰めた。
しかし、最下位のチーム相手に負けられない王者は57分、ニュージーランド代表WTBとして昨年のワールドカップにも出場したリースがサンウルブズLOマイケル・ストーバークを難なく振り切って疾走し、再び点差を広げた。クルセイダーズは62分にもFW・BK一体となって攻撃を継続し、連続トライ。
クルセイダーズは67分にHOヒュー・ローチがサンウルブズPRヘンカス・ファンヴィックの顔面に肘打ちし一発退場、その2分後にはWTBリースが故意に反則したとしてイエローカードを出され、13人になったが、サンウルブズは数的有利を活かせなかった。逆にクルセイダーズ76分、19フェイズを重ねてオフロードでつなぎトライを獲得。
日本からのチャレンジャーは最後まで懸命に挑み、試合終了間際にゴールに迫ったが、ブレイクダウンでターンオーバーされ、クルセイダーズにカウンターアタックを許し連続失点となり、結局、35点の差がついた。
海外ツアーが続くサンウルブズは次週、3月20日にオーストラリアのメルボルン(AAMIパーク)にて、開幕戦で勝った相手であるレベルズと対戦する。この試合は新型コロナウイルスの影響により、無観客でおこなわれる予定だ。