ラグビーリパブリック

サンウルブズ連勝ならず 元王者チーフスが秩父宮で雪辱

2020.02.15

サンウルブズ主将のジェイク・シャッツにタックルするチーフスのラクラン・ボーシェー(撮影:松本かおり)


 国際リーグのスーパーラグビーに参戦5年目で初めて白星発進していた日本チームのサンウルブズだが、連勝とはならなかった。東京・秩父宮ラグビー場で2月15日、ニュージーランド・カンファレンスで唯一無敗のチーフスと対戦し、17-43で敗れた。サンウルブズはこれで1勝1敗(勝点4)。7年ぶり3回目の優勝を目指すチーフスは1試合多く戦っており、3連勝で勝点を13に伸ばした。

 先制したのはサンウルブズだった。序盤、ディフェンスで流れを良くし、前半7分にゴールへ迫りSOガース・エイプリルがトライを挙げた。

 しかしチーフスは11分、サンウルブズの反則で敵陣深くに入ると、FWがモールで前進したあとボールを動かし、WTBソロモン・アライマロがゴール左隅に飛び込み5点を奪い返した。チーフスはさらに15分、敵陣深くでサンウルブズのFBジェームス・ダーガヴィルにプレッシャーをかけてターンオーバー、チャンスとなり、WTBショーン・スティーヴンソンがトライを挙げ逆転した。

 サンウルブズは17分にWTBシオサイア・フィフィタ、PRジャレッド・アダムスなどの力走とボール継続でゴールに迫ったが、チーフスが粘り強く守り、得点ならず。
 逆にチーフスは20分、FBダミアン・マッケンジーのブレイクからチャンスとなりゴールを目前としたが、今度はサンウルブズのSH齋藤直人が懸命の守りでトライを許さなかった。

 しかしチーフスは24分、ラインアウトからの攻撃でSHブラッド・ウェバーが間隙を突きトライ。34分には前十字靭帯断裂から復活した世界的スターのマッケンジーが鋭い走りで鮮やかにディフェンスを切り裂き、チーム4トライ目が生まれた。

 早めに点差を詰めたいサンウルブズはハーフタイム前、安定したラインアウトからモールで押し込み、12-24として折り返した。

 前半終了前にチーフスにイエローカードが出ていたため、数的有利で後半を迎えたサンウルブズ。だが後半早々、CTB森谷圭介の落球からチーフスFLラクラン・ボーシェーのトライにつながり、波に乗ることはできなかった。

 サンウルブズは57分(後半17分)、途中出場CTB中野将伍のビッグゲインでチャンスとなり、連続攻撃でゴールに迫ったが、チーフスの堅い守りを崩すことはできなかった。

 1試合30得点をターゲットとしながら、後半なかなか追加点を奪うことはできなかったサンウルブズだが、それでもあきらめず、74分、FBダーガヴィルとの連係からボールをもらった早大4年生の中野が仲間の後押しを受けてスーパーラグビー初トライを記録。

 しかし、試合を締めくくったのはチーフスで、終盤に2トライを追加し、昨年、地元ハミルトンでサンウルブズに敗れた屈辱を晴らした。