ラグビーリパブリック

トップリーグ開幕だ! 神戸で2万3千人興奮、東芝はサントリーに勝利、堅樹も魅せた!

2020.01.12

世界最高ロックのブロディ・レタリックはハードワークで神戸製鋼勝利に貢献(撮影:早浪章弘)


 ラグビーの国内最高峰であるトップリーグ2020が1月12日に開幕し、16チームが全国各地で熱戦を繰り広げた。

 ワールドカップ2019日本大会で日本代表が悲願のベスト8入りを果たすなどして盛り上がったラグビーフィーバーは続き、兵庫・神戸総合運動公園ユニバー記念競技場には2万3004人の大観衆が集まり、連覇を狙う神戸製鋼コベルコスティーラーズがキヤノンイーグルスを50-16と圧倒し、好スタートを切った。昨季MVPの世界的スター、ダン・カーターは10番をつけてトライを挙げるなど活躍。新加入のニュージーランド代表LOブロディ・レタリックはフル出場で、試合終了前にはトップリーグ初トライを決めている。

 東京・秩父宮ラグビー場で開催された東芝ブレイブルーパス×サントリーサンゴリアス戦には2万1564人の観客が集まり、日本代表主将のリーチ マイケルが所属する東芝が26-19で接戦を制した。サントリーは前半29分にFL西川征克が危険なプレーで一発退場となったのが痛かったが、残り時間を14人で奮闘、終盤にオーストラリア代表の新戦力CTBサム・ケレビがトライを挙げ、コンバージョンキックも成功で7点差にして貴重なボーナスポイントを獲得している。

大入りの秩父宮ラグビー場。ラインアウトでボールを確保する東芝のリーチ マイケル(撮影:松本かおり)
ダイナミックな走りでNTTコムにエナジーをもたらすアマナキ・レレイ・マフィ(撮影:松本かおり)

 秩父宮でのもう1試合は、NTTコミュニケーションズシャイニングアークスが日野レッドドルフィンズ相手に29-20で逆転勝利。9点ビハインドで折り返したが、60分すぎにCTB池田悠希、SO小倉順平の連続トライなどで逆転し、終盤にはキャプテンのFL金正奎がインターセプトからの50メートル独走で勝負を決めた。

 1万3985人が入った静岡・ヤマハスタジアムでは昨季3位のヤマハ発動機ジュビロと同4位のトヨタ自動車ヴェルブリッツが激突し、ヤマハが31-29で勝点4を獲得している。トヨタは7点を追う試合終了間際、1人少ない状況ながらチーム一体となってボールをつなぎ、WTBヘンリージェイミーがトライを決めたが、後半途中から出場していたSOアンガス・シンクレアのコンバージョンキックは失敗。リスタートはあり、逆転を狙うトヨタは自陣から攻め上がって敵陣深くに入ったが、南アフリカ代表のワールドカップ優勝にも貢献したヤマハのFLクワッガ・スミスがブレイクダウンでボールを奪い返し、まもなく外に蹴り出され試合終了となった。

疾走するパナソニックの福岡堅樹。開幕戦で2トライの活躍(撮影:高塩隆)

 ワールドカップ2019日本代表メンバーを6人擁するパナソニック ワイルドナイツは埼玉・熊谷ラグビー場でクボタスピアーズと対戦し、34-11で白星発進となった。誇り高き桜の戦士であるスピードスターのWTB福岡堅樹は、前半21分、左タッチライン際を駆け上がって鮮やかなフットワークで3人のタックラーをかわし、50メートルを走り切って観衆を沸かせ、そのほかでも活躍してマン・オブ・ザ・マッチに選ばれている。

 東大阪市花園ラグビー場での第1試合では、Honda HEATがリコーブラックラムズに28-5で快勝。前半7分にWTBレメキ ロマノ ラヴァがカウンターで中央を走り抜け先制すると、22分にはPR具智元が突進してゴールラインを割り、ワールドカップ日本代表コンビの活躍でチームに勢いをもたらした。

 花園での第2試合は、トップリーグに再昇格したチーム同士のNTTドコモレッドハリケーンズと三菱重工相模原ダイナボアーズが激突し、NTTドコモが31-24で逆転勝ちした。ドコモは5点ビハインドの72分、SOマーティ・バンクスからのキックパスを左外でフリーだったFLローレンス・エラスマスが確保してWTB山本貫太につなぎ、同点トライ。そして77分、連続攻撃をFBリアン・フィルヨーンがフィニッシュし、これが決勝点となった。

 そして、福岡・レベルファイブスタジアムではホームチームの宗像サニックスブルースがNECグリーンロケッツに24-18で勝利。サニックスはディフェンスがよく、ブレイクダウンではターンオーバーを連発。アタッキングラグビーでも魅せ、NTTコムから移籍した新加入のNO8ラーボニ・ウォーレンボスアヤコなどがトライを挙げ勝利に貢献した。

ゴールへ走るサニックスのラーボニ・ウォーレンボスアヤコ(撮影:Hiroaki.UENO)