ラグビーリパブリック

「スタジアムで待ってるよ。」TL必見選手たち(3)

2020.01.04

上昇を誓う東芝を引っ張るリーチ。二人の共同主将をサポートも(撮影:髙塩 隆)

 次は、トップリーグ。ラグビーワールドカップで沸騰したラグビー熱を引き継ぐ、日本最高峰リーグが始まる。1月12日に開幕するジャパンラグビートップリーグ、16チームの必見選手、指揮官を紹介していく(全3部)。*本編はラグビーマガジンでも紹介

1月12日(日)
東芝ブレイブルーパス vs サントリーサンゴリアス 14:00 秩父宮

東芝ブレイブルーパス
FLリーチ マイケル

 日本代表のみならず、日本ラグビーのリーダー。ワールドカップ終了後、実戦からは離れているが、年末にモード切り替え。ロッカールームの代表関連のものを整理し、’09年度以来のトップリーグ優勝を目指す。トップリーグ2020より、ニュージーランド代表主将を務めたトッド・ブラッカダー氏が監督に就任。FL德永祥尭、SH小川高廣を共同主将に任命するなど、チーム改革を進めている。

サントリーサンゴリアス
ミルトン・ヘイグ監督

(撮影:松本かおり)

 日本代表選手を多く擁し、優勝候補にも名前が挙げられるサントリーサンゴリアスは、新指揮官のもとで頂点を目指す。ミルトン・ヘイグ監督は「サンゴリアスが世界的なクラブになるための基礎を整えていく」と話す。2011年からジョージア代表の監督に就くため母国・ニュージーランドを離れ、同代表を2015年のワールドカップで2勝するチームに育て、先の日本大会でもウルグアイから勝利、豪州に善戦と存在感を示した。その手腕をトップリーグで発揮するにあたり、「世界的な選手たちが何人もいる。代表を率いるのとは違い、チームや個々の選手たちが成長する姿を毎日、長く見続けられるのが楽しみ」と話す。かつてサンゴリアスを率い、現在はイングランド代表を指導するエディー・ジョーンズとは長く親交を持ち、今季はディレクターオブラグビーと監督の間柄でサンゴリアスを上昇させる。

1月12日(日)
神戸製鋼コベルコスティーラーズ vs キヤノンイーグルス 13:00 神戸ユニバー

神戸製鋼
LOブロディ・レタリック

(撮影:早浪章弘)

 ニュージーランド代表キャップ81を持つ、世界的LO。所属するチーフスが神戸製鋼とパートナーシップを結んでいる縁で加入した。’12年、チーフス加入1年目でスーパーラグビー優勝を果たしたが、当時アシスタントコーチだったのが、現在神戸で総監督を務めるウェイン・スミス氏。「とても細かいところまで見ている。スペシャルな能力を持つ指導者」と深く慕う。卓越した運動量で、あらゆる場面で働くLO。

キヤノンイーグルス
CTBジェシー・クリエル

(撮影:松本かおり)

 ワールドカップでは初戦のオールブラックス相手にケガを負い、その後の試合出場は実現しなかった。南アフリカに帰国も、準決勝での勝利後、チームからふたたび招集の声がかかる。頂上決戦の相手、イングランドの分析サポートなどに力を注ぎ、チーム3度目の世界一へ貢献したナイスガイだ。まだ25歳ながら同国代表として46テストマッチを戦った才能の持ち主。鋭いステップと強靭な肉体を持つCTBは、「田中史朗、田村優という日本代表のハーフ団とともにプレーするのが楽しみ」と開幕を楽しみにしている。

1月12日(日)
宗像サニックスブルース vs NECグリーンロケッツ 14:00 レベスタ

宗像サニックスブルース
LOジェームス・ムーア

(撮影:東鶴昌一)

 オーストラリアはブリスベン生まれ。来日前はビーチでライフガードとして働いて生活費の一部を稼ぎながら、ラグビー・リーグ(13人制)のセミプロ選手としてプレーする無名の存在だった。来日してプロフェッショナルの環境を得て成長。東芝ブレイブルーパス、サンウルブズ(スーパーラグビー)で経験を積み、宗像サニックスブルースで運動量をさらに伸ばした。先のワールドカップ開幕の2か月前に日本代表にデビューし、大会本番では全5試合に出場と大活躍。「人生で最高の経験だった。2023年の大会でもあの興奮をまた味わうためにも、まずはトップリーグで実績を残し続ける」と力を込める。

NECグリーンロケッツ
NO8ジャック・ラム

(撮影:福地和男)

 NECグリーンロケッツは本物の勇者を得た。ワールドカップでサモア代表の主将を務め、大きなチーム愛を示したジャック・ラムだ。「上位進出のためには強力な武器を作り上げることが大事」と話す浅野良太新ヘッドコーチは、あらためてディフェンスを自分たちの強みにすると宣言する。FW第3列で強烈なリーダーシップを発揮するこの人が、チームを鼓舞する。もともとはBKで、豪州高校代表の経験もあるから攻撃力も高い。本人も「ワールドクラスのプレーを維持し続ける」と意識が高い。

(おわり)

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