ラグビーリパブリック

東福岡が土壇場トライで國學院栃木との熱闘に勝利! 御所実は光泉圧倒で8強入り

2020.01.01

力強い走りを見せた東福岡のFL井上風雅(撮影:松本かおり)


 全国高校ラグビー大会で3季ぶりの頂点を狙う東福岡高校(福岡)は、國學院大學栃木高校(栃木)との大接戦を制し、準々決勝進出を決めた。両校は1月1日の3回戦で激突、後半28分の時点で同点だったが、東福岡が試合終了間際にトライを決め、17-12でノーサイドとなった。

 先制したのは東福岡だった。前半2分、FB吉野遼が自陣から抜けて大きくゲインし、キック&チェイスで自らインゴールに押さえる見事な個人技を見せた。
 しかし、8年ぶりのベスト8入りを目指した國學院栃木は勇敢なチャレンジャーで、15分に敵陣深くに入り、FWを中心に近場を突き続けて前進、NO8吉田爽真がすばやいピックアップからインゴールにねじ込み得点した。
 コンバージョンも決まりゲームをひっくり返された東福岡は、19分、ラインアウトからモールで押し込み、逆転。
 両チームともディフェンスが強く、12-7のままラスト10分の戦いに突入した。

 そして、スコアが動いたのは後半22分だった。國學院栃木のWTB青柳龍之介がカウンターでが右サイドを駆け上がり、体幹の強さも活かして3人のタックラーを振り切り同点トライを決めた。
 しかし東福岡は終盤、FW・BKが一体となって猛攻を繰り返し、守る國學院栃木はタテへの強い突進に耐え、横に動かされても懸命に食らいついていたが、東福岡は30フェイズ重ねた28分すぎ、FL井上風雅がパワフルランで壁にひびを入れ、すばやいリサイクルからキャプテンのCTB廣瀬雄也が切り込んでインゴールに押さえ、勝ち越した。
 リスタートはあったが、東福岡がボールキープで残り時間を使い切り、熱闘は終わった。

光泉のディフェンスを切り裂く御所実のSH稲葉聖馬(撮影:松本かおり)

 春の全国選抜大会で準優勝だったAシードの奈良県立御所実業高校は、初の3回戦進出を果たした光泉高校(滋賀)を65-3と圧倒した。

 御所実は前半1分、スクラムからボールをもらったFB石岡玲英がゴールへ走り切り、先制した。リスタート後にはWTB安田昂平が自陣深くから大きくゲインし、速いリサイクルからワイドに展開、WTB須股草太がフィニッシャーとなった。13分には、クイックスローインからボールをもらったFB石岡がランとキックで光泉を翻弄し、連続トライ。16分にはWTB安田がカウンターで一気にゴールに持ち込み、その後もゲームを支配し、計11トライを挙げた。

 光泉は前半19分、HO奥田幸史がハードタックルで御所実の足を止め、キャプテンのFL森大起がブレイクダウンで激しくファイトして相手の反則を引き出し、ショットを選択してSH土永旭が成功。その後、果敢に挑むもトライは奪えなかったが、ベスト16入りした初のステージで3点を記録し、花園での奮闘を終えた。