ラグビーリパブリック

王座奪還狙う東福岡、東海大仰星が大勝発進。流経大柏も3回戦進出。

2019.12.30

ワンハンドパスで仲間のトライをアシストした東福岡のCTB廣瀬雄也(撮影:松本かおり)


 3季ぶりの花園制覇を狙う九州王者の東福岡(福岡)が、12月30日におこなわれた全国高校ラグビー大会の2回戦で松山聖陵(愛媛)を100-14と圧倒し、3回戦進出となった。

 高校日本代表候補を8人擁する東福岡は計16トライ。強靭なコンタクト力は伝統で、個々の判断能力やスキルも高く、瞬時にスペースを見つけては主将のCTB廣瀬雄也らがロングパスを見事に通した。WTBの高本とむや松岡大河などエキサイティングなランナーが多く、FWではLO森山雄太らが力走連発、身長168センチのFL井上風雅はパワーだけでなくスピードもあり約80メートル走り切り会場を沸かせた。

 大敗した松山聖陵だが、前半16分、スクラムからの展開でFB中村一貴がディフェンス裏にショートパントを放ち、バウンドボールを確保したWTB亀澤稜也がゴールに持ち込み得点。後半26分にも、中村のインゴール上空へのハイパントからCTB吉原桜助のトライが生まれ、観客から拍手を浴びた。

 勝った東福岡は1月1日におこなわれる3回戦で、同じBシードの國學院栃木と対戦する。

ボールキープから次のアタックに移る東海大仰星(撮影:松本かおり)

 2季ぶりの王座奪還を目指す東海大学付属大阪仰星(大阪第3)は、関商工(岐阜)との2回戦を71-7で制した。
 東海大仰星は前半7分にSO武藤ゆらぎのキックパスからFB谷口宜顕の先制トライが生まれると、12分にはPKからの速攻でFL土岐爽和が力強く走り、加点した。
 関商工は21分、ゴール前中央のスクラムから、パックの最後列にいた主将のLO波多野欄丸がサイドアタックでゴールラインを割り、仲間と歓喜。
 しかし、東海大仰星は26分、相手のペナルティから敵陣深くに入ってドライビングモールで得点し、29分にもモールを起点にボールを動かしWTB堤光司がフィニッシュ、さらに後半7トライを追加し、圧勝となった。
 東海大仰星は3回戦で同じBシードの東京と対戦する。

タックルされながらも前進を試みる流経大柏のPR五十嵐勇気(撮影:松本かおり)

 昨季花園で初めてベスト4入りした流通経済大学付属柏(千葉)は、2回戦で静岡聖光学院(静岡)と対戦し、56-5で勝った。
 高校日本代表候補でもあるNO8篠澤輝のパワフルランで先制した流経大柏。前半8分には1年生WTB細川塁が自陣22メートルライン付近から柔らかい走りでインゴールまで駆け抜け、追加点を挙げた。さらに点差を広げたあと、17分にはニュージーランド出身の2年生LO、身長2メートル、体重115キロのディアンズ ワーナーがパワーで壁をぶち破って約50メートル走り切り、チームを活気づけた。その後、1年生SO蓬田雄も躍動するなど得点を重ね、勝利を引き寄せた。
 静岡聖光学院は後半10分に敵陣深くへ入り、SO高橋謙の絶妙なキックに反応したWTB赤津圭哉がインゴールで押さえ、スコアボードに5点を刻んだ。
 勝った流経大柏は3回戦で佐賀工業と対戦する。