ラグビーリパブリック

秋田中央19点差ひっくり返し逆転勝ち! 朝明も初戦突破、石見智翠館は132得点

2019.12.28

プレーメイクする秋田中央のSO高桑稜(撮影:松本かおり)


 第99回全国高校ラグビー大会は12月28日までに1回戦のすべての試合が終了。
 秋田中央はトンガ人留学生を擁する四国王者の高知中央を19点差からひっくり返し、26-24で逆転勝ちした。

 前半は高知中央ペースだった。序盤、NO8シオネ・マウがパワーで先制し、11分にはオープンにいたFL滝川裕也が中央をブレイクスルーで追加点を挙げた。その後、秋田中央が1トライを奪い返したものの、高知中央は18分、NO8マウが敵陣深くのモールから抜けてショートサイドを突き、1対1に難なく勝って点差を拡大。28分にはFL滝川が再び力強い走りを見せ、高知中央が19点リードで折り返した。

 しかし秋田中央は後半早々、敵陣深くに入り、CTB小田嶋生吹からロングパスをもらったWTB高橋恵達がゴールに持ち込み、活気を取り戻した。その2分後には副将でもある小田嶋が華麗なステップでディフェンスを切り裂きチャンスメイク、サポートしたSO高桑稜が走り抜け、瞬く間に5点差とした。そして15分、秋田中央は敵陣深くのスクラムから、NO8のポジションにいた背番号9の柴田祥太郎がサイドを突いてわずかなスペースを抜け、同点トライ。WTB佐藤亮吾が勝ち越しのコンバージョンキックを成功し、これが決勝点となった。

 秋田中央は30日の2回戦で光泉(滋賀)と対戦する。

近大和歌山SH魚見武生のタックルをかわしゴールへ駆け抜けた朝明のFB白井聖也(撮影:松本かおり)

 Aシードで出番を待つ御所実業(奈良)の初戦の相手は、三重県代表の朝明に決まった。朝明は28日におこなわれた1回戦で近畿大学附属和歌山に36-5で快勝した。
 朝明は前半4分、バックス展開からWTB太田靖が抜け先制。10分にはFWの執拗なタテ突進のあとボールを動かし、CTB北村一真がフィニッシャーとなった。17分にもワイド攻撃でFL平野将大が右に決め、3連続トライでリードを広げた。
 5年ぶり2回目の出場で初勝利を目指した近大和歌山は25分、CTB山本盟の好走で敵陣22メートルライン内に入り、相手ディフェンス裏に広いスペースを見つけたSO桑原岳がキックを放ち、CTB藤本啓がボールを確保してトライ。
 しかし、朝明は30分にCTB田口睦人からのキックパスをもらったWTB高瀬アルバロがゴールに持ち込んで流れを変え、後半も2トライを追加し2回戦進出を決めた。

 ノーシードから上位進出を目指す石見智翠館(島根)は、1回戦で富山第一を132-0と圧倒し、2回戦進出を決めた。
 石見智翠館はスピードとコンタクトの強さで富山第一を翻弄し、SO久富連太郎、CTB恒藤嵐士などが躍動、エナジーは最後まで衰えず、計20トライを挙げた。
 石見智翠館は2回戦で日川(山梨)と対戦する。

石見智翠館のキャプテンを務めるFL手島壮汰(撮影:松本かおり)