ラグビーリパブリック

徳島・城東が新潟工に勝利。日川と光泉も競り勝ち2回戦進出

2019.12.28

スクラムで押し合う新潟工業(左)と城東(撮影:松本かおり)


 日本代表PR稲垣啓太の母校としても知られる新潟工業は、第99回全国高校ラグビー大会は1回戦で敗退した。12月28日に東大阪市花園ラグビー場で徳島県代表の城東と対戦し、7-21で敗れた。
 城東が序盤から得点し主導権を握った。前半3分、敵陣22メートルライン内に入ってテンポよくボールを動かし、主将のSO三木海芽が鋭いステップで切り込み、オフロードでNO8橋本青空につなぎ先制した。19分にもゴールに迫り、今度は三木がトライ。
 かつてベスト4入りしたこともある花園常連の新潟工は29分、モールから持ち出したSH豊崎陸がランで勝負し、FB大久保柾のおとり役も利いて得点。CTB奥田勇志主将のコンバージョンも決まり7点差に詰めた。
 しかし城東は後半、粘り強いディフェンスでリードを保ち、13分には自陣からの連続攻撃で敵陣深くに入り、展開したところへ走り込んできたFL伊藤優汰が抜け貴重な追加点を獲得。後半は新潟工に得点を許さず、城東が歓喜となった。
 城東は2回戦でBシードの日本航空石川(石川)と対戦する。

10番にボールを送る日川のSH笹本陽太(撮影:松本かおり)

 14年連続49回目の出場となった日川(山梨)は、2年ぶり6回目出場の山口(山口)と対戦し、24-12で競り勝った。 
 日川は前半4分に高校日本代表候補のNO8小嶋大士主将が先制。まもなく山口に反撃され、WTB中村幸誠のトライとFB渡邉雄大のコンバージョン成功で逆転されたが、11分、FWが前進を繰り返してゴールに迫り、LO渡邉朝陽が突っ込んでグラウンディングが認められ、再びリードを奪った。日川は21分にもFWのパワープレーで得点し、17-7で前半終了。
 後半は山口がSO右近元希のトライで先に得点し、5点差に詰めたが、日川は17分、モールで前進してゴールに迫り、持ち出したFL大西ひろとが貴重な5点を追加、WTB城之内魁士のコンバージョンキックも決まって点差を広げ、接戦を制した。

激しくぶつかる光泉(白黒)と本郷の選手たち(撮影:松本かおり)

 滋賀県大会を制して3年ぶりの花園出場をつかみとった光泉は、1回戦で本郷(東京第2)と対戦し、31-19で逆転勝ちした。
 光泉は立ち上がりがよく、前半2分、速いテンポでボールを動かし、WTB林隆大がゴールへ走り切り先制した。
 対する本郷は7分、ゴール前のラックからSH坂下航亮が持ち出して間隙を突き、トライ。
 同点とされた光泉は19分、ラインアウトからのムーブでCTB三宅颯馬が抜け、約60メートル走り切って勝ち越したが、本郷は24分にラインアウトからモールで押し込み、SO吉岡麟太朗のコンバージョンも決まってリードを奪った。
 しかし27分、本郷の選手がハイボールへジャンプした光泉の選手に対してタックルをしてしまい、レフリーに危険なプレーと判断され一発退場。流れが変わった。
 数的有利となった光泉は2点を追う後半早々、自陣からWTB西村仁が大きくゲインし、ゴール前で捕まったもののサポートも速く、たたみかけ、SO藏内祐賀がフィニッシュして逆転。15分には主将のFL森大起が密集を抜けて貴重な追加点を挙げ、20分にはCTB森寛大が鮮やかなブレイクスルーで点差を拡大。終盤に本郷にトライを許したが、リードを保った光泉が2回戦進出となった。