ラグビーリパブリック

関学、チャンピオンに食らいつく

2019.12.21
スクラムで相手を崩し、SHにボールを動かさせる関西学大(撮影:髙塩 隆)

スクラムで相手を崩し、SHにボールを動かさせる関西学大(撮影:髙塩 隆)

 

 昨季の優勝に続き、今季も圧倒的な強さを見せここまで負けなしで突き進んできた明大が、関西3位、関学大のチャレンジに苦しんだ。

12月21日、秩父宮ラグビー場で大学選手権準々決勝2試合が行われ、第2試合では明大(関東対抗戦1位)が関西学大(関西大学A3位)を22-14で破り、準決勝進出を決めた。

 思わぬ、展開だった。7分に先制した明大だが、10分には関西学大CTB山本悠大にインゴールを明け渡し、逆転される。前半35分にFWラッシュからHO武井日向が再逆転トライを挙げて前半は明大12-7関西学大とリードして折り返すが、明治らしいアタックは影を潜め、アウェー関西大の奮闘ばかりが目をうばった。

 後半明治は、1T1G1P Gを逃さすもぎ取って22-7(終盤)とセーフティリードを確保したが、選手たちは思わぬ苦戦と、攻めあぐねに精神的にも余裕をなくした。

「序盤からコリジョン(格闘)、FWのセットで前に出られず、個々が焦ってしまった」と振り返るのは明大SH飯沼蓮。ボール争奪にこだわり過ぎ、ディフェンスにも綻びが出た。SHとして、この日の1年生SO斉藤誉哉には特に細かく声をかけたが、デイフェンス面などではカバーしてやれなかった。関学大はコンタクトもFWも強かった。 

 攻め急ぎの結果、ミスが重なり接戦に持ち込まれた明治。しかし飯沼は前向きだ。
「大学選手権くらいの大舞台ならこういうことは、この先もある。準々決勝で体験できてよかった」 

 CTB児玉樹ら、この日選手権の空気を吸った若手たちが、シーズン終盤に活躍したら面白い。