ファイナルスコアは43-39。試合終了の瞬間に歓喜の声を叫んだのは白いジャージーだった。
12月15日、熊谷ラグビー場でおこなわれた大学選手権3回戦の流通経済大×帝京大。両校合わせて11トライの乱打戦を制したのは流経大だった。
勝者は立ち上がりから高い集中力を見せた。
キックオフ直後にラインアウトからモールを押し込む。さらにWTBイノケ・ブルアの快走でチャンスをつかみ、FL粥塚諒がインゴールに入る。わずか4分で12-0とリードしてみせた。
その後、FWが力強く前に出た帝京大にトライを返されたものの、14分過ぎにはFL粥塚がまたもトライを決めて再び差を広げる(19-7)。しかし、PR細木康太郎らの前進でじりじり圧力をかけてくる帝京大の勢いを受け止め切れず、前半は19-25のスコアで終えた。
流経大が最後に笑えたのは、後半の入りにふたたび流れをつかんだからだ。
8分にWTBブルアがインゴールに入り、その6分後にはCTBヴィリアメ・タカヤワがトライラインを超えて逆転する(31-25)。その後、一度は再逆転を許し、31-38まで差をつけられたが心は折れなかった。
ラスト10分強で2トライ(WTBブルア、FB河野竣太)を奪い、43-39と劇的な勝利を手にした。
勝った流経大の内山達二監督は「めちゃくちゃ嬉しい」と選手たちを称え、帝京大の岩出雅之監督は「実力が不足していた」と話した。