ワールドカップの大成功によって高まったラグビー熱を、これからも保ち続けたい。
「どうぞ、気軽にラグビー場へ足を運んで楽しんでください」
「にわかファン、全然オッケー。大歓迎です」
きっと、全国各地のラグビーを愛する人たちが、ファン拡大のためにいろんなアイディアを出し合って、動いているだろう。福岡にも、そんな人たちがいた。
12月12日、木曜の夜。博多駅前や天神で開催中の華やかなクリスマスマーケット会場に、ラグビーウェア姿の男たちが現れた。福岡を拠点とする宗像サニックスブルースの普及・宣伝担当チーフである向井清一さん、コカ・コーラレッドスパークスの広報・普及・育成を担当する築城昌拓さん、九州電力キューデンヴォルテクスのチームマネージャーである山口雄一さんだ。
ちょっと場違いな気もしたけれど、ステージに10数分の時間をもらった彼らは、軽快なトークでラグビーの魅力を伝え、ワインやビールなどをお楽しみ中だった人たちの耳目を集めていた。
サッカーのアビスパ福岡のスタジアムDJなどで知られるタレントの信川竜太さんがMCを務め、チアダンスチームRFCの中心メンバーでローカルCMでも有名なKANAさんがスペシャルゲストとして登場し、盛り上げてくれたのもありがたい。
九州で唯一のトップリーグチームである宗像サニックスブルースの向井さんは、1月12日(日)に福岡・レベルファイブスタジアムでおこなわれる開幕ゲームのNECグリーンロケッツ戦をPRした。
「上位進出を目指し、チームはいま厳しい練習をやっています。日本代表としてワールドカップでも活躍したジェームス・ムーアという選手もいますので、ぜひ観に来てください」
トップチャレンジリーグに属する2チームも負けてない。
コカ・コーラレッドスパークスの築城さんはウィリアム・トゥポウを誇らしげに紹介した。
「ワールドカップ(スコットランド戦)の稲垣選手のトライ、あれはムーアからトゥポウ、稲垣とつなぎ、生まれたんです。あのオフロード、福岡勢の愛を感じましたね」
九州電力キューデンヴォルテクスの山口さんは、6季ぶりに獲得した外国人選手のなかから、サンウルブズでもプレーした元スコットランド代表のフィル・バーリーの名前を挙げた。
「なかなかのイケメンです。ぜひ注目してください」
12月21日(土)にはレベルファイブスタジアムでダブルヘッダーが組まれており、九州電力は清水建設ブルーシャークスと、コカ・コーラは近鉄ライナーズと対戦する。
試合後には、日本代表として共に戦ったコカ・コーラのウィリアム・トゥポウと近鉄のトンプソン ルークが一緒にトークショーをおこなう予定だ。トンプソンは今シーズンで引退するため、この2人の掛け合いは最初で最後の貴重なトークショーとなる。
来月12日のトップリーグ開幕日には、サニックス×NECの前にコカ・コーラ×九州電力の福岡ダービーもあるため、大いに盛り上がりそうだ。
そして、自身も「にわかファン」だというKANAさんは、スーパーラグビーの日本チームであるサンウルブズを紹介してくれた。2020年、サンウルブズは初めてスーパーラグビーの公式戦を福岡で開催することが決まり、2月1日(土)の開幕戦(vs レベルズ)をレベルファイブスタジアムで戦う。
「にわかファンでもきっと楽しめると思います。観てみたい!」
興奮気味にそう言うKANAさんに対し、3人のラガーマンたちはニッコリ。そして会場の人たちにも、サンタのような優しい笑顔で想いを伝えた。
「ラグビーのルールをわからなくても全然大丈夫です。楽しいので、ぜひ観に来てください!」