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女子チーム「ナナイロ プリズム福岡」誕生! セブンズ日本代表主将の中村知春がGM兼選手に

2019.12.11

新チームのロゴを披露する中村知春GM兼選手と村上秀孝CEO(撮影:出村謙知)


 九州・福岡にプロフェッショナルな女子ラグビーの未来像を模索する新チームが誕生した。
 12月10日、福岡県久留米市を本拠とする一般社団法人Nanairo labは、同市の久留米大学を活動拠点の中心とする女子チーム「ナナイロ プリズム福岡」結成に関する記者会見を行い、同時にGM兼契約選手として中村知春・女子セブンズ日本代表主将が同チーム所属となることが発表された。

 オフィシャルパートナーである久留米大以外にも、医療機器関連企業、建設関連企業、などがオフィシャルスポンサーとなり、Nanairo labがコーディネートするかたちで同チームの契約選手に対する雇用も含めた個別サポートをスポンサー企業などがバックアップ。
 チームとの年棒制等のプロ契約のかたちは取らないものの、選手たちはあくまでもチーム活動を優先でき、いままで以上にラグビーに打ち込める環境が保証される「ハイブリッドなプロフェッショナルチーム」(村上秀孝CEO)を目指すという。

 また、2017年に久留米大に新設されたスポーツ医学学科などでの資格取得へのサポートもあり、現役を終えた後のセカンドキャリアにもチーム側が積極的に関与。
 トレーニング等は同大学の施設中心に行われ、同大学からの医療サポートはもちろん、「ナナイロ・メディカル・プロジェクト」と名付けられた独自のバックアップ体制も敷き、コンタクトスポーツかつ女子チームであることを最大限考慮されたケガ予防・治療対策が整えられる。

 中村プレーイングGM以外には、横尾千里(女子7人制日本代表第一次オリンピックスコッド)、白子未祐(女子7人制日本代表トレーニングスコッド)両選手も同チームと契約。

 1月18、19日には久留米市内で18歳以上の九州在住を中心とするトライアウトを実施予定。5~6月に予定されるリージョナルトーナメントに参戦し、『太陽生命ウィメンズセブンズ2020入替戦』を経て同本大会への出場を目指している。

 12月のドバイセブンズ時に女子セブンズ日本代表としてプレーした伊藤優希、黒木理帆など、女子選手の供給元としてはこれまでも重要な役割を担ってきた九州。
「大学進学や就職で選手たちが九州外に流出してしまっているのが現状。社会人チームを立ち上げることで九州で育ったラガールたちが本気でラグビーに打ち込める環境をつくりたいと考えた」(中村GM兼選手)

 今季の『太陽生命ウィメンズセブンズ』はチーム結成2年目のながとブルーエンジェルスがシーズン総合優勝を果たしたが、ナナイロ プリズム福岡も同様のセンセーションを起こすことを狙う。

 当面は、同時期に新設されることになる久留米大女子ラグビー部とも協力しながら7人制での活動を軌道に乗せることを優先させるが、2021年にワールドカップニュージーランド大会が予定されている女子15人制チームに関しても視野に入れている。

女子セブンズ日本代表の横尾千里も加入する(撮影:出村謙知)
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