ラグビーリパブリック

本日(12/1)放送の「藤島大の楕円球にみる夢」は夜9時30分から。

2019.12.01

1993年入手のTシャツを着てご満悦



 体格で劣る日本の選手が、鍛え抜き、強豪国の大男たちを「ワンチーム」で倒す。ラグビーワールドカップ日本大会は、日本代表が目標の8強入りを果たして、予想以上に盛り上がった。
 前回のイングランド大会では南アフリカを破り、番狂わせを起こして世界を驚かせたジャパンがまたやってくれた。強豪のアイルランドやスコットランドを破って全勝でノックアウトステージへ進んだ。ビデオリサーチによると、スコットランド戦の地上波テレビ中継では53.7%(関東地区)の瞬間最高視聴率を記録したという。

 日本代表の最後まで戦い抜く姿勢と観客を興奮させる試合展開で、「ラグビーって面白い」「ラグビーって楽しい」という言葉を耳にすることが増えた。ラグビー界最大の祭典は、日本列島をラグビー熱に感染させた。選手の熱意やラグビーの精神、そしてスタジアムの熱狂が伝わり、「にわかファン」を増やした。それは数字に表れた。南アフリカがイングランドを下して優勝した決勝戦も高視聴率となった。

 2016年のリオデジャネイロオリンピックからは男女7人制ラグビーが正式競技となり、ラグビーはグローバルスポーツへと本格的に花開いた。そして今大会のアジア初のワールドカップで、世界最高レベルの技とスピードが交錯する戦いにより、新たなファンを取り込みながら、多くの人びとの熱視線が注がれた。
 スポーツライターの藤島大氏は、ラグビー人気を国内で復活させ、日本開催を成功させるためには、「代表が強くなることがもっとも大事」と提唱し続けてきた。今月の「楕円球にみる夢」は、「ラグビーはなぜ面白いのか」を考える。

 世界のラグビーシーンを牽引する選手権は、南半球の「ザ・ラグビーチャンピオンシップ」と北半球の「シックスネーションズ」で、参加10チームは「ティア1」といわれる。日本は、フィジーやサモア、トンガ、カナダら環太平洋の国々とティア1を追っている。

 国内に目を向ければ、1963年に始まった日本選手権では社会人と大学の王者同士の一騎打ちが人気を呼んで、1980年代には国立競技場に6万人の大観衆を集めた。チケットを入手するのに苦労する時代があった。現在ではトップリーグ、スーパーラグビーで、ジャパンの選手らが切磋琢磨し観客を喜ばせている。プロ化構想もある。
 そして女子ラグビーは、1980年後半から盛んになり、まさにこの11月は、欧州遠征で活躍した女子15人制日本代表のうち2選手が、世界各国からトップ選手を集めてチームを編成する「女子バーバリアンズ」に初招待されるなど将来が楽しみな段階にある。ラグビーは各カテゴリーで全国大会、地域リーグが開催されている。どの試合を観ても感動がある。そのラグビーの普遍的な面白さについて、あらゆるレベルの大会を取材してきた藤島氏が考察する。おやすみ前には楕円球を枕に藤島大氏のひとり語りで、ラグビーの明日を夢みたいーー。

◆番組の聴き方:
 ラジオNIKKEIは、ラジコのサービスを利用して、PCやスマートフォンなどで全国にて放送を聴ける。放送後もラジコのタイムフリー機能やポッドキャストで聴取が可能だ。12月8日夜9時30分から再放送がある。

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