日本で最も古い歴史を持つ慶大ラグビー部は今季、加盟する関東大学対抗戦Aでここまで2勝4敗で8チーム中5位タイ。全国大学選手権(今季は同グループで上位4チームが進めた)への連続出場は、21でストップした。
「なんでかわからないですけど、自分たちの思うような力を出せていなかった。慶應らしさが出せていなかった。ひたむきなところ、しっかりタックルするところが…」
背番号7の山本凱がこう語ったのは11月23日、東京・秩父宮ラグビー場の取材エリアでのことだ。この日は早慶戦と呼ばれる早大とのバトルを10-17で落としたが、山本は敵陣深い位置でのロータックルで相手の反則を誘うなど奮闘。「慶應らしさを取り戻そう。ひたむきさ、相手よりも運動量を上げてタックルするところを意識して練習しました。起き上がり、練習に対する姿勢…意識しました」と胸を張った。
この日を通し、慶大は鋭いタックルを連発するなど生来の持ち味を発揮したような。CTBの栗原由太主将はこうだ。
「自分たちにフォーカスし、慶大らしさは何なのかを突き詰めようとしてきました。プレーをしているなかで手応えを感じたなかで、7点差。これが、この1年間積み重ねてきた早大さんと僕たちの力量の差かなと思います。大きな後悔はなく、今季、一番やり切った試合と感じています。僕たちがやって来たディフェンスをしたうえで、それを崩せる早大さんのアタック…。ここが、早大さんの上手だったところだと思います」
慶大は30日、秩父宮で今季最終戦をおこなう。相手は一昨季まで大学選手権V9の帝京大だ。