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明治も全勝を守って早明戦へ。帝京に完勝

2019.11.24
昨年王者の明治が、対抗戦で帝京に大差をつけた。(撮影:大泉謙也)

昨年王者の明治が、対抗戦で帝京に大差をつけた。写真は前半40分の箸本龍雅のトライ場面(撮影:大泉謙也)

「準備したことがやりきれました」

 勝った明大HO武井日向主将は、晴れやかな顔で試合を振り返った。

 11月24日、秩父宮ラグビー場でここまで全勝の明大と、早大に1敗を喫した帝京大が対戦、明大が40-17の完勝で、関東大学対抗戦2位以上を決めた。明大は12月1日、同じく対抗戦全勝の早大と、対抗戦の優勝をかけて戦うことになった。

 セットプレー、キッキングゲーム、フィジカル、一つひとつのボールへの反応まで。序盤から、明治がプレーの質の高さを示した。

 先制トライは開始わずか3分、中盤の連続攻撃からアタックラインに加わったFB雲山弘貴が、伸びやかなランで突破、カバーディフェンスも振り切って左中間に飛び込んだ。PGを返されるも明治はその後も攻勢を保ち、33分には、カウンターからHO武井が40㍍近く走り切ってトライ。BKからボールを受け、パスダミーやステップで相手BKを抜く鮮やかなプレーで、士気をさらに高めた。

 36分にも中盤をアタックで突破してのトライを挙げた明治は、40分には密集近くを突くトライで26-3に。自陣からタッチキックを蹴らずに突き進むなど、個々の判断を生かしながらも、忠実なサポートが徹底されていた。チームとしてのシンプルな判断と、個々のプレーの大胆さには今後の伸びしろの大きさが感じられる。

「これから先はデイテール(プレーの詳細)に拘りたい」

 武井主将と田中澄憲監督は、今後のチームの成長について同じ内容の希望を述べた。

 敗れた帝京大は、本来CTBの本郷泰司主将を、この日は先発FLで起用。未経験のポジションで難敵との一戦に挑んだ。

 起用を決めた岩出雅之監督は「本郷の良さが、今一番出る役どころではないかと直感した」と起用理由を説明。「今日は予想以上にやってくれた」と評価した。一方で「本郷はもうBKでは起用はない。ここでだめならば引導を渡します」と強いメッセージも残した。これからのチームの成長への期待を示しつつも、「これが、現時点での実力差」と、自軍のチーム力を断じていた。

 帝京大が対抗戦で40点以上の失点を喫したのは、2007年度の早大戦(19-57)以来となった。

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