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ソニービルがカナダの13人制クラブと2年契約正式発表 年俸最高額の約3億5000万円か

2019.11.08

W杯日本大会でNZ代表のキャリアを終えたソニービル。3位決定戦後、娘と一緒に(Photo: Getty Images)


 ニュージーランド代表“オールブラックス”で58キャップを重ね、ワールドカップ2大会(2011、2015年大会)優勝、2019日本大会にも出場して銅メダル獲得に貢献した世界的スターのソニービル・ウィリアムズが、かつて慣れ親しんだ13人制のラグビーリーグに再び戻ることを決め、カナダのトロント・ウルフパックと2年契約を結んだことを発表した。
 現地メディアのCBCなどによれば、ラグビーユニオン(15人制)でも大成功を収めた34歳の天才フットボーラーを獲得するために、ウルフパックは2年総額で約7億円を提示したと見られている。ラグビーリーグとラグビーユニオンの両コードを通じて史上最高額だ。年俸約3億5000万円は、ソニービルが来年からプレーすることになる「スーパーリーグ」の選手の平均年俸の40倍といわれている。

 トロント・ウルフパックは2016年に創設され、北米初の13人制プロクラブとして、翌年からイギリスのリーグに参加してきた。3部、2部で快進撃を続け、今年秋にプレーオフを制して北半球最高峰のスーパーリーグに昇格を果たし、ビッグスターを必要としていた(2020年はイングランド、フランスのクラブを含む12チームで競う)。カナダではラグビーリーグはメジャースポーツではないが、鉱業界の有力者であるでオーストラリア出身のデイヴィッド・アーガイル氏らがオーナーを務め、かつてオーストラリアのリーグ(NRL)でも大活躍したソニービル・ウィリアムズについて「非常に人気の高い選手であり、熱狂的ファンを呼び込める」と以前からラブコールを送っていた。

 オールブラックスのキャリアを終えることになったソニービルは、「ニュージーランド、そして世界中の私を支えてくれたすべてのファンに感謝している。黒いジャージーを着てレジェンドたちと一緒に10年間もプレーするなんて夢にも思わなかった。その間、ラグビー選手として成長するのを助けてくれた多くの人々のサポートに感謝している。仲間たちと一緒にプレーし、過ごしたすべての瞬間が楽しかった」とコメント。

 そして新たな挑戦へ向け、「トロント・ウルフパックは、非常に多文化都市であるトロントを代表するクラブだ。クラブには大きな野望と大きな目標がある。私はこのすべての一部になりたいと思っており、これらの高尚な目標を達成するためにできる限りのことをする。現場では、質の高いプレーをもたらし、チームの向上のためにできる限りのことをしたいと思っている。経験を生かして若い選手たちを指導し、必要な場所で助けたい。スーパーリーグは新しい挑戦であり、楽しみにしている」と意気込みを述べた。

 ウルフパックのボブ・ハンター会長兼CEOは、「彼がこの国のラグビーリーグにもたらす興奮は信じられないほどすごいものになるだろう。ソニーは驚異的なアスリートであり、ラグビー界のレブロン・ジェームズ(バスケットボールのスーパースター)だ。彼の加入は、デイヴィッド・ベッカム(サッカー界のレジェンド)がLAギャラクシーに入団したときと同等であると信じている」とコメントし、大いに期待している。

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