ワールドカップ期間を終え、翌日からは大学リーグが再開。注目カード、日大vs東海大で再び幕が上がった。
昨年のリーグ戦優勝校・東海大と、今季開幕3連勝中の日大が、11月3日に東京ガス大森グラウンド(東京)で対戦した。
スコアは東海大50-7(22-7)日大。前半途中まで、お互いに看板のFWが凌ぎを削る時間帯を東海が優位に乗り切ると、その後は、フィールドを広く使ったアタックでトライを積み上げた。
「相手に対応した、というより、こちらの強みを出しにいった結果」とは勝った東海大の木村季由監督。
「スクラム、モール、ディフェンス。日大もウチも、強化しているのは王道の部分です。今後もそこを避けては通れないという部分」(木村監督)
序盤8分からスコアは動き、東海7-0日大、7-7、12-7、17-7と推移しての31分、勝負の天秤がぐっとかたむくトライが決まった。
東海大が自陣からWTB杉山祐太を80メートルほど走らせて右隅へ。それまでのFW戦を五部以上の支配で凌いだ上で、決定力あるアウトサイドBKの力を見せつけた。
前半34分には東海が、ディフェンスの粘りも見せた。中盤の東海の反則から、日大がゴール前ラインアウトへ。モールで押し込み、ラックでゴール前に張り付いたが、これを東海大が守り切った。
そして、再びブルーのアタック。
後半5分に東海大1年生FL、レキマ・ナミサラがラインアウトモールから抜け出して左隅へ。丸太のような腰でディフェンスをかき分け、この日2本目のトライを奪った。東海大29-7日大、大勢を決めた。
ここまで、4位、3位、2位校を倒してきた日大は、優勝を見据えて1位東海に思い切ってチャレンジした。前半1本目のスクラムから反則を取られ、その後も自陣ゴール前スクラムでめくり上げられるなど、強みを封じられる時間帯が長かった。
敗れた日大の中野克己監督は潔く相手を称えた。
「競り合って負けたわけでもないので、はっきりしてよかった。力の差があったということ。また練習、頑張ります」
絞った強みを磨き上げる日大はあくまで、FWとディフェンスを掲げてハードワークを続ける。リーグ戦全勝チームは東海大のみとなった。