ドウェイン・フェルミューレンが常に体を張り続けるハードワーカーで、頼りになるチームマンであることは、クボタスピアーズのファンはよく知っている。そして南アフリカの人々も、彼は12年ぶりにワールドカップ優勝をもたらした最高のエイトマン、ヒーローだと胸を張るだろう。
11月2日におこなわれた決勝戦でイングランド代表を32-12と圧倒し、南ア代表、スプリングボックスは栄冠に輝いた。プレイヤー・オブ・ザ・マッチはフェルミューレン。10回のボールキャリーで走った距離は両チームのFW選手のなかで最長、ブレイクダウンではターンオーバーを2回決め、タックルも激しかった。そして、シヤ・コリシ主将をサポートするリーダーのひとり、精神的な支柱でもある。
「我々には『bomb squad(爆発物処理班)』として知られているフォワードの交代要員がいる。彼らは出場したらすばらしいインパクトを与えた。それで自分にもチャンスが転がり込んできたし、ペナルティでアドバンテージを得られた」
そう話すフェルミューレンはフル出場で奮闘。フィールドのなかで優勝決定の笛を聞き、仲間と歓喜した。
「母国、南アフリカの5700万人のためにもモチベーションを高めた。チームとして一貫性が欲しかったし、何か達成しようと努力して最終的には希望を生み出そうとした。今夜はその目標を実現した。夢のようだ」