12年ぶり3度目のラグビーワールドカップ優勝を狙う南アフリカ代表“スプリングボックス”が、ベストメンバーで11月2日に横浜国際総合競技場でおこなわれるイングランド代表との決勝戦に臨む。
ラシー・エラスマス監督が試合登録メンバーを変えたのは1人。痛めていた足首が悪化して準決勝でプレーできなかったスピードスター、チェズリン・コルビが戦列復帰し、背番号14で先発することが決まった。もうひとりの快足WTBマカゾレ・マピンピは今年のテストマッチ9試合で9トライ、今大会では5トライと絶好調で、堅守のイングランド代表に対する彼らの足も注目となる。
黒人初のスプリングボックス主将であるシヤ・コリシは代表50キャップ目。1995年大会のフランソワ・ピナール主将、2007年大会のジョン・スミット主将に続く栄冠獲得となれば、レインボーネーションにもう一度大きな希望をもたらすはずだ。
ブラックアフリカンの英雄であり、観客席のファンから尊敬を込めて「ビースト(野獣)!」と呼ばれる怪力男のPRテンダイ・ムタワリラは、誇り高きグリーン&ゴールドジャージーの背番号1をつけて117キャップ目となる。
「自分の長いキャリアで多くのことを学んだ。ここまで来れたことを誇りに思っている。このチームはさまざまな人種やバックグラウンドを持っている選手がいるが、みんな国の代表として、国のために戦っていることは変わらない。うまくバランスの取れたチームだと感じている」
セットピースも勝敗の大きなカギとなるが、エベン・エツベスとの名コンビで22回目の先発となるルード・デヤハーは、「イングランドは、今回のワールドカップを見てもとてもいいラインアウトをしている。世界的なロックが3人(マロ・イトジェ、コートニー・ロウズ、ジョージ・クルース)いるため、ラインアウトは激しい戦いになると思う。彼らがどんなプランを用意するかわからないが、しっかり準備して挑む」と意気込みを語った。
リザーブも豪華。今年のワールドラグビー年間最優秀新人賞(ブレイクスルー・プレーヤー・オブ・ザ・イヤー)にノミネートされたSHハーシェル・ヤンキースや、2007年大会の優勝を経験している32歳の万能BKフランソワ・ステインらがベンチで待機する。
<RWC2019 決勝 南アフリカ代表 試合登録メンバー>
1.テンダイ・ムタワリラ 2.ボンギ・ンボナンビ 3.フランス・マルハーバ 4.エベン・エツベス 5.ルード・デヤハー 6.シヤ・コリシ(主将) 7.ピーターステフ・デュトイ 8.ドウェイン・フェルミューレン 9.ファフ・デクラーク 10.ハンドレ・ポラード 11.マカゾレ・マピンピ 12.ダミアン・デアレンディ 13.ルカンヨ・アム 14.チェズリン・コルビ 15.ウィリー・ルルー
〔リザーブ〕
16.マルコム・マークス 17.スティーヴン・キッツォフ 18.ヴィンセント・コッホ 19.RG・スナイマン 20.フランコ・モスタート 21.フランソワ・ロウ 22.ハーシェル・ヤンキース 23.フランソワ・ステイン