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【ラグビーW杯ハイライト動画】ニュージランド3連覇ならず。イングランドが完勝でファイナルへ

2019.10.26

イングランドのCTBマヌ・トゥイランギがニュージーランドのタックルを弾き飛ばして突破を図る(撮影:Getty Images)

 ニュージーランド、3連覇への階段はあと二つのところで夢潰えた。。10月26日、横濱国際総合競技場でラグビーワールドカップ準決勝第1試合が行われ、イングランドがニュージーランドを19-7で破った。

 3連覇を狙うニュージーランドは序盤から、イングランドに主導権を明け渡した。前半10-0、後半は1トライ 1Gを返すも、イングランドが3PGを加えて突き放し、19-7。決勝にコマを進めた。

 前半からイングランドがペースを握り、10−0とリードを奪って折り返した。

「2年半、この試合のために準備してきた」。試合前にイングランドのエディー・ジョーンズ監督が語っていた通りか。

 イングランドは立ち上がりから圧倒した。イングランドボールのキックオフは、キッカーをスイッチして右から左に切り替える奇襲。準備されたプレーをきっかけに、相手陣に踏み込んでいった。

 この勢いで開始2分のトライを挙げる。WTBアンソニー・ワトソンのパワーラン、FWの鋭い密集サイドへのキャリーでNZディフェンスに圧力をかける。左いっぱいまで振って折り返した連続ラックから、CTBマヌ・トゥイランギが中央インゴールに飛び込んだ。G決まって 7-0と先制。

イングランドの先制トライを決めるトゥイランギ(撮影:Getty Images)

 オールブラックスはこのあと、アンストラクチャー起点でランニングとパッシングでインパクトを与えにいくが、ミスで最後までつなぎきれず、無得点のまま。イングランドが40分にもPGを加えて、10-0でハーフタイムを迎えた。

 後半もスコアを先行したのはイングランド。43分にPGの機会を得て失敗するも主導権を保つ。44分には15−0とイングランドが差を開くトライが決まった…、かに思えたが、その前のモールの中でノックオンがあったとの判定でノートライに。スコアは10-0のまま。その直後にPGを得て13-0となった(50分) 。

 オールブラックスの反撃は50分過ぎのメンバー入れ替えで作った流れから。56分、イングランド陣のゴール前で、イングランドのスローイングミスで浮いた球を、NZのFLアーディー・サヴェアが掴んでそのまま飛び込んだ。G決まって、イングランド13-7ニュージーランドに 。

 しかし、イングランドはすぐにPGを返し、16-7。また8点差に戻して、1トライ1ゴールの圏外へ出た。

 66分、NZのLOサム・ホワイトロックが、イングランドのCTBオーウェン・ファレルを突き倒す危険なプレー。カードは免れたが、嫌な雰囲気が漂う。69分、さらにNZが中盤で反則をおかしPG成功、イングランドが19-7と差を広げた。

 残り10分は、尻に火がつき総攻撃態勢に入ったNZと、ディフェンスで粘るイングランドのプライドのぶつかり合いになった。

 70分、HOデイン・コールズが右タッチ側を走って大きくゲインも、白衣のディフェンスが戻りに戻って、NZの反則。
 
 73分、左右にボールを振るがイングランドの守備に穴を見出せないNZ、FLサヴェアがタッチに押し出される。

 75分からはイングランドがボールを持つ時間帯に。12点差を追うNZの勝機を時間とともに削って、終了のドラが鳴った。

 NZはワールドカップの連覇記録を2から3に伸ばすことはできず、敗退となった 。勝ったイングランドは、11月2日の決勝で、ウェールズと南アフリカの勝者と対戦する。