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「人生の中の特別なこと」。ガットランド監督(WAL)は、それを両手でつかみにいく。

2019.10.26

自信を見せるウォーレン・ガットランド監督(右)。左はアラン=ウィン・ジョーンズ主将。(撮影/松本かおり)



 初の戴冠は視野に入っている。
 頂点まであと2勝。10月27日に横浜でおこなわれるワールドカップの準決勝で南アフリカと戦う。ウエールズのウォーレン・ガットランド監督は、「ここまで来たら優勝を手にしたい」と穏やかながらきっぱりと言った。

 10月25日におこなわれた南アフリカ戦のメンバー記者会見。戦いに挑む15人とリザーブ8人を発表した指揮官は、負傷したリアム・ウィリアムズに代えてリー・ハーフペニーを先発FBで起用することについて、「もともとリーをFBに、リアムをWTBに回すことも考えていた(ので問題はない)。彼の経験値の高さはチームに好影響をもたらす。特にディフェンス面は信頼できる。ハイボールにも強い。アタックにも変化をもたらすと思う」と話した。
 また、復帰したCTBジョナサン・デーヴィスについて、「今週はしっかりトレーニングをこなしてきた。万全と願っている」とした。

 2007年の11月に就任して以来、12年に渡ってチームを指導してきたNZ人監督にとって、集大成を示す舞台である今大会。シックスネーションズを制したこともある。ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズの指揮も2度執った。多くの勲章を手にしてきた世界的指導者にとってW杯優勝は、最後に残された栄誉だ。
 だから、頂点が手の届きそうなところにある「いま」を楽しむ。

「人生の中で特別なことを成すチャンスだし、そうした機会はめったに来ない。両手でつかみにいかないといけない。本当に欲しくてたまらないものがあるなら、それは手に入る。いいパフォーマンスを見せたいと思っている選手が揃っている。そのためにも、決勝に行くことができればいいですね」

 対する南アフリカについて、日本と戦った試合も分析済みだ。「(準々決勝の)あの試合は、30回もキックを蹴っていた。今回もそうしてくるだろう。まず、そこに対応する」とプランを口にする。
 南アフリカ有利の報道が多いことに対しても余裕を見せる。
「この立場にいて素晴らしいのは、外からの情報があまり見えないこと。このままあと数日同じように書いてくれればいい。見限られるほど我々のやる気は増す」

 ファイナルに進む前に立ちはだかるグリーンの壁が、簡単に超えられるものでないのは分かっているが、名将は「わくわくしている。先週の試合より楽しみにしているし、フランス戦よりも自信がある」と話した。
 結果は10月27日の午後8時前にはハッキリする(午後6時キックオフ)。

◆対南アフリカ メンバー

1 ウィン・ジョーンズ
2 ケン・オーウェンズ
3 トム・フランシス
4 ジェイク・ボール
5 アラン=ウィン・ジョーンズ(キャプテン)
6 アーロン・ウェインライト
7 ジャスティン・ティプリック
8 ロス・モリアーティ
9 ガレス・デーヴィス
10 ダン・ビガー
11 ジョシュ・アダムズ
12 ハドリー・パークス
13 ジョナサン・デーヴィス
14 ジョージ・ノース
15 リー・ハーフペニー

16 エリオット・ディー
17 リース・カレ
18 ディロン・ルイス
19 アダム・ビアード
20 アーロン・シングラー
21 トモス・ウィリアムズ
22 リース・パッチェル
23 オーウェン・ワトキン

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