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【ラグビーW杯】南ア、成長の実感。準決勝控えどっしり

2019.10.24
勝っても負けても穏やかな雰囲気。ここまでは。ラシー・エラスマス監督(撮影:BBM)

勝っても負けても穏やかな雰囲気。ここまでは。ラシー・エラスマス監督(撮影:BBM)

「チーム全体の質に、何ら問題はありません」

 日本を破り、準決勝の舞台に向かうエラスマス監督の自信に満ちた言葉だった。

 10月24日、南アフリカの指導者、選手たちが都内ホテルにて会見を行った。南アフリカは10月27日に横浜国際総合競技場で、ウェールズと準決勝を行う。

 南半球、北半球の王者同士の激突だ。南アは今年、10年ぶりとなる南半球制覇(ザ・ラグビーチャンピオンシップで、NZ、オーストラリア、アルゼンチンをしのいで優勝)。一方のウェールズはシックスネーションズで欧州王者に輝いた。

 前週は日本を26-3と押さえ込んでの準決勝、指揮官は、準決勝のウエールズ、そして決勝に勝ち進むと対戦するかもしれないNZについて話を振られた。NZには、今大会のプール初戦で13-23で敗れている。

「そうですね。初戦でもしNZを倒していたら、プール首位になって組み合わせは違っていた。アイルランド、イングランド…。そもそも、準々決勝で当たった日本に、我々が100%の自信を持って臨んだかというと、そうではないんですけれど。いずれにせよ、そこは、私たちのコントロールできることではありません。私たちは初戦で世界一のチームと戦い、集中力を欠いて敗れた。それだけです。チャンスを活かせなかった。ただ、その敗戦を通して改善してきた。さらに力をつけてきました」(エラスマス監督)

 日本戦で足首を痛めた小兵WTBのチェズリン・コルビは回復が思わしくない。対するウェールズは、キーマンのCTBジョナサン・デーヴィスがケガから復帰中の状況(ウェールズサイドによれば回復ぶりは週末に向けて順調)。

 エラスマス監督は、「チェズリンのケガは大きな痛手だ。けれど、チーム全体の質としては何ら問題はありません」。ウェールズとのBKのマッチアップを挙げて、「もしデーヴィスがいなければ、影響は大きいでしょうね」と敵方の状況に触れる余裕も。泰然としていた。

ディフェンス・コーチとしてチームの幹を形作るジャック・ナイナベル(中央)は、エラスマス監督とフリーステート大の同級生「彼の方が少し時間をかけて大学を出ましたが」(左はCTBダミアン・デアレンディ、右はLOルード・デヤハー/撮影:BBM)

 

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