2013年のインターナショナルデビュー以来、テストマッチ38キャップ。27歳の福岡堅樹が15人制日本代表としてのキャリアを終えた。ラグビーワールドカップ2019日本大会でジャパン史上初のベスト8入りに大きく貢献し、10月20日、東京スタジアムでおこなわれた南アフリカ代表との準々決勝で3-26と敗れた。
「本当に自分たちのやってきたことを全部出し切った結果。南アは強かった。思い残すことはなく、涙もあまり出なかった」
2015年大会に続く2度目のワールドカップに臨む直前、ウォームアップゲームで右ふくらはぎを痛め、周囲をヒヤリとさせた。ロシア代表との開幕戦には間に合わなかったが、プールステージ第2戦のアイルランド代表戦に途中出場し、チーム唯一のトライを挙げて歴史的勝利に貢献。次のサモア代表戦でもトライゲッターとなり、ベスト8入りをかけたスコットランド代表との大一番ではプレーヤー・オブ・ザ・マッチに輝く活躍で日本中を熱狂させた。
医師を目指すため、15人制日本代表の仲間と一緒にプレーするのは今大会が最後と決めていた。
「やってきてよかったと心から思える。悔いはない」
でもまだ、ラグビー選手として引退するわけではない。7人制ラグビーがおこなわれる来年の東京オリンピックを見据える。もう一度日の丸をつけて、大舞台で疾走する福岡堅樹の姿を多くの人が期待している。