ラグビーワールドカップ2019日本大会は10月19日にノックアウトステージが始まり、大分スポーツ公園総合競技場でおこなわれた準々決勝第1試合は、16年ぶりの優勝を狙う世界ランキング3位のイングランド代表が前回大会の準優勝国であるオーストラリア代表に40-16で快勝した。
序盤はオーストラリアがボール支配率、テリトリー獲得ともに7割を超え、FBカートリー・ビールのカウンターアタックでチャンスを作った前半12分にPGで先制した。
しかしイングランドは18分、WTBアンソニー・ワトソンの好走で敵陣22メートルライン内に入ると、すばやいリサイクルとパス回しから、WTBジョニー・メイが左外を抜けてファーストトライを挙げた。21分にはディフェンスでプレッシャーをかけてボールを奪い返し、CTBヘンリー・スレイドがビッグゲイン、完璧なグラバーキックで転がったボールを俊足のメイが確保し、ゴール左隅に飛び込んだ。イングランドはSOオーウェン・ファレルのゴールキックも好調。
その後、両チームともPGで得点を重ね(イングランド1本、オーストラリア2本)、17-9で折り返した。
後半早々、オーストラリアのダイナミックなWTBマリカ・コロインベテが約40メートル走り切ってサポーターの歓声を浴びたが、イングランドはその3分後、敵陣22メートルライン付近でSOファレルからフラットパスをもらったPRカイル・シンクラーが突破、そのままゴールへ走り切り、流れを引き戻した。49分にはスクラムでPGチャンスを得、27-16と点差を広げた。
11点を追うオーストラリアは56分、ゴール前中央でPGチャンスを得たが、マイケル・フーパー主将はショットではなくスクラムを選択。持ち出したNO8イシ・ナイサラニの突進後、連続攻撃でトライを狙ったものの、イングランドの守りは堅かった。その後、FWがスクラム、モールで力を発揮し活気づいたイングランドは、主将のファレルがPGで得点を重ね、勝利を引き寄せた。
76分にはWTBワトソンがインターセプトからトライを決め、勝負あり。
イングランドは2003年大会以来2度目の優勝へ向けて前進した。