ラグビーワールドカップで日本代表歴代単独最多、13試合目の出場となったスコットランド代表戦で、38歳のトンプソン ルークは背番号4をつけてフル出場。チーム最多の18回のタックルを決めるなど、激闘で体を張り続けた。
「むちゃくちゃうれしい。スコットランドは素晴らしいチームで、ギリギリの試合だった。仲間をめちゃめちゃ信じていた」
日本代表はボールキープを大事にしようと試合に臨み、スコットランドに先制を許したものの、相手の思い通りにはさせなかった。攻守でヨーロッパの古豪にプレッシャーをかけ続け、逆転。負けたら敗退の可能性もあった“やるか、やられるか”の大勝負で両チームとも全力を出し尽くし、激しくぶつかり合い、後半、日本は7点差に詰められたが、「自信があった。心配しなかった。チームを信じていた」とトンプソンは振り返る。
前回のワールドカップ後、日本代表からの引退を表明したものの、桜のジャージーへの思いが再び強く沸き上がり、ジェイミー・ジャパンの一員になった。トンプソン自身は4大会目のワールドカップ。「君が代」も誇らしく歌うニュージーランド出身のサムライだ。
「38歳になって、これが最後なのでめちゃくちゃうれしい。チームの勝利だけじゃなく、日本全体の(勝利だった)」
ラグビーワールドカップ期間中、大型台風が日本を襲って犠牲者が出た。
トンプソンは、台風の後でラグビーは小さいことだと言う。
「亡くなった人や、家にダメージを受けた人のためにも頑張る」
多くの人を勇気づけるプレーをしたい。「トモさん」の愛称で親しまれる、心優しき勇敢な男は、決勝トーナメントでも奮闘を誓う。