ラグビー日本代表史上初のワールドカップ準々決勝進出へ向けて、サモア戦勝利はもちろん、ボーナスポイント獲得は大きかった。開幕から3連勝で総勝ち点は14。ヨーロッパの2強がいるプールAで、トップに立っているのは日本だ。ベスト8入りをかけた争いは、アイルランド、スコットランドを含めた3チームに絞られ、勝ち点が重要となってくるため、ボーナスポイントの条件のひとつである4トライ以上獲得できたのは、のちに必ず重要となる。
サモア戦でその4トライ目を決めたのが松島幸太朗だった。フルタイムを報せるドラの音が鳴ったあと、ゴール前でめぐってきたラストチャンス。FWがスクラムでサモアにプレッシャーをかけ、ボールを持ち出したNO8姫野和樹が突進、そしてSH田中史朗がすばやくリサイクルして左の松島に渡し、背番号14はディフェンダー2人の間を突いてインゴールに飛び込んだ。
「FWが強いスクラムを組めていて、自分が行けるスペースがあったら行こうと。アドバンテージを取れれば行けると思った」と、サモアとの熱闘を振り返った松島。「まず勝つことを意識して、チャンスがあったらボーナスポイントを取ろうと思った。サモアは一発が怖かった。みんなしっかり追い、ラストで抜かれることがなかったのが今日の勝因」
運命のスコットランド戦へ向けては、「次は1点差でも勝てばいい。自分たちの力を信じてやりたい」とコメントした。