大分のドームスタジアムで汗だくになり、ハンドリングが難しいコンディションのなかエラーも多発したが、ラグビーワールドカップ3連覇を狙うニュージーランド代表“オールブラックス”は9トライを挙げ、守っては無失点でカナダ代表を圧倒した(63-0)。
「湿度が高くてきつかった」
試合後の会見で、キアラン・リード主将は厳しいコンディションだったことを明かした。ボールが滑りやすかったのかと問われ、「みんなそう感じたと思う。キックオフ直後から汗だくだった。今後もこういう状況での試合が続くはずだから、どうにか克服しなければ」と、日本の気候に対応することもワールドカップ制覇への重要な要素と理解している。
スティーヴ・ハンセン ヘッドコーチは今日のパフォーマンスをどう思っただろうか、という記者からの質問に主将は、「ところどころのプレーには満足していたと思う。前半も後半も、出だしはよかった。しかし、どちらも最後で失速してしまった。改善しなければならないが、このコンディションでは難しい」と答えた。
指揮官は、「とてもいいゲームだった」と選手の奮闘を称えた。
スタッツを見れば、オールブラックスのチームとしてのボールキャリー距離は驚異の906メートル。セットピースはスクラム、ラインアウトともに安定し、タックル成功率は91%だった。
「本当に難しいコンディションのなかでゲームをコントロールしてくれた。母国の皆さんはなぜ何回もボールを落とす場面があったのかといぶかるかもしれないが、湿気は信じられないくらいのひどさだった。それを考えると選手らはよくやってくれた」
徐々にゲームのレベルを上げている段階だという指揮官。改善すべき点について訊かれると、「後半の最初の20分間をうまく仕切り、80分ある試合時間のなかでそれができれば、トップの状態に近くなるだろう」とコメントした。