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【ラグビーW杯シーン動画】 ウルグアイが釜石で歴史的勝利! フィジーまさかの2連敗で8強入り厳しい状況に

2019.09.25

ゴールへ駆けるウルグアイのサンティアゴ・アラタ(Photo: Getty Images)


 東日本大震災から復興した岩手県釜石市で、多くの人が夢と希望を抱いたラグビーワールドカップがついに開催された。2019年9月25日、美しい自然に囲まれた釜石鵜住居復興スタジアムで、フィジー代表とウルグアイ代表が熱闘、14,025人の観客が歴史的な試合に興奮し、楽しんだ。

 多くの人は“フライング・フィジアンズ”の華麗なマジックを期待したかもしれないが、観客を熱狂させたのは情熱的な南米の男たち、“ロス・テロス”の魂あふれるプレーだった。ファイナルスコアは30-27、ウルグアイの勝利。ウルグアイがフィジーを倒したのは初めてで、2019年日本大会の大舞台で歴史的な大仕事をやってのけた。

 一方、オーストラリアとの激闘から中3日でこの試合に臨んだフィジーは、ベストメンバーではなく、エラーを多発。今大会、過去最高のベスト8を上回る成績が期待されていたが、2連敗で準々決勝進出は厳しくなった。

 相手に先制を許したウルグアイだが、前半13分、フィジーのパスが乱れ、スカイブルージャージーの2番、ヘルマン・ケスレルがルーズボールをセービング。サポートしたSHサンティアゴ・アラタがゴールへ走り切り、スタジアムが沸いた。

 18分にフィジーがFWのパワープレーで再び先行したが、ウルグアイは身長175センチの闘将、FLフアンマヌエル・ガミナラが体を張って仲間を鼓舞、南米の男たちも負けじと21分に敵陣深くへ入り、こちらもモールと見せかけてからのFW勝負でトライを奪い返した。

 フィジーはこの試合、タックル失敗やハイボールのお見合い、ハンドリングエラーなどミスが多かった。
 25分にウルグアイのバックスが躍動して挙げた3トライ目もフィジーのミスから始まったもので、ウルグアイは37分にPGでも加点し、24-12とリードして折り返した。

歓喜のウルグアイサポーター(Photo: Getty Images)

 後半に入ってもフィジーのミスは続いた。ボールランナーが抜け出し数的有利な状況を作りながらパスをカットされ好機を逃した。落球、さほど厳しくない角度からのゴールキック失敗……。

 それでも、ベスト8入りへもう負けられないフィジーは47分にオフロードから次々とつないでトライを奪い、10点を追う66分にはSHニコラ・マタワルがゴール前の間隙を突いてインゴールに飛び込み5点差とした。

 しかし、最後まで激しく戦ったウルグアイは75分にPGチャンスを得、SOフェリペ・ベルチェシが決めて8点差。

 フィジーの「ちぐはぐ」は最後まで続き、ホーンが鳴ったあとのラストアタックでなんとか4トライ目を挙げたものの、勝利に歓喜し、嬉し涙を流したのはウルグアイだった。

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