「10日間くらいずっと眠れなくて。勝たないといけないし、ボーナスポイントもあるし、いろいろなことがのしかかってきて、早く終わってほしかった」
ラグビーワールドカップ2019日本大会の開幕戦、ロシア代表との激闘が終わったあと、日本代表のエース、田村優はそう語った。
「緊張して死ぬかと思った」
9月20日におこなわれた開幕戦。日本代表は立ち上がり不安定で、ロシア代表のビッグチャレンジに苦しめられたが、30-10で勝利。1試合4トライ以上挙げたチームに与えられるボーナスポイントも獲得し、「勝ち点5」を手にした。
「ミスもたくさんあったけど、ボールを動かす時間もあった。難しい試合だったが勝ち点も取れたし、欲しかった結果、ポイントをしっかり取れてほっとしている」
ロシア戦の田村のゴールキックは完璧ではなかったが、後半には遠い距離のPGも決めてチームに貴重な点をもたらした。
「リーチ(マイケル 主将)が僕に勇気を持つチャンスをくれて良かった。風も強くて、最初はタッチ(ラインへ蹴る)と言っていた。トライしてボーナスポイント、と。でも(リーチが)怒っていたので。狙えと。開幕戦のプレッシャーに向き合うチャンスをキャプテンにもらった」
桜のジャージーの背番号10をつける司令塔。9月28日には静岡・小笠山総合運動公園エコパスタジアムで、世界ランキング1位のアイルランド代表に挑戦する。
「緊張から解き放たれて、次の試合の方が楽しみ」