ラグビーワールドカップは大会2日目(9月21日)。タフなグループと言われるプールDでは、前回大会準優勝のオーストラリア代表が先に大きな1勝を手にした。札幌ドームで、今大会旋風を巻き起こすのではないかと注目されているフィジー代表と対戦し、39-21で激闘を制した。
フィジーは、ワールドカップでの過去最高成績ベスト8を塗り替えようと気合いが入った初戦で、60分(後半20分)までリードしていたが逆転負け。1954年以来のオーストラリア戦勝利とはならなかった。
プールDでは今年のヨーロッパチャンピオンであるウェールズ代表も競う。
序盤に流れを引き寄せたのはフィジーだった。
プレッシャーをかけて相手の反則を引き出しPGで先制すると、7分にはWTBチョスア・トゥイソヴァが右タッチライン際を力強い走りで破り、仲間につないでFLペゼリ・ヤトがゴールに持ち込んだ。
対するオーストラリアは17分、敵陣22メートルラインのスクラムで圧倒してチャンスを作り、連続攻撃、キャプテンのFLマイケル・フーパーが強靭な足腰で前進しインゴールに押さえた。
それでもこの試合、フィジーは出足鋭いディフェンスでオーストラリアを苦しめ、ラインアウトもロング、ショートで工夫し、主導権を握った。オーストラリアは反則が続き、フィジーはPGで加点した。
早めに点差を詰めたいオーストラリアは35分、ゴールに迫り、スペースができていた右にすばやくつなぎ、WTBリース・ホッジがトライを挙げ12-14、2点差に詰めて折り返した。
後半早々、オーストラリアはハーフウェイ付近でパスを乱し、ルーズボールを確保したフィジーのCTBワイセア・ナヤザレヴが独走、9点差に広がった。しかし、今年はニュージーランドを破っているオーストラリアは地力があり、あわてなかった。
PGで点差を詰めたあと、オーストラリアは56分、61分とラインアウトからモールで押し込み連続トライ。25-21と逆転した。
流れを変え敵陣深くで攻める時間が長くなったオーストラリアはさらに69分、CTBサム・ケレヴィがパワフルな突進で壁をぶち破り、大きな追加点。
72分にはWTBマリカ・コロインベテが左外を駆け上がって勝負あり。
オーストラリアは計6トライでボーナスポイントも獲得した。オーストラリアは勝点5、フィジーは勝点0。
ウェールズは23日に愛知・豊田スタジアムでジョージアと初戦を迎える。
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