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前王者NZとのW杯初戦へ向け、南アは「自分たちのやり方で実力出し切るだけ」

2019.09.17

17日、練習へ向かう南アの選手たち。手前左からルルー、ライナー、デクラーク(Photo: Getty Images)

 最強のライバル、オールブラックス(ニュージーランド代表)とのワールドカップ初戦を4日後に控えた9月17日、南アフリカ代表が滞在する千葉県浦安市内のホテルで記者会見をおこなった。

 会見に出席した南アフリカのメデイアからは、やはり日本の気候への対応の質問が飛び交う。予報によると、オールブラックス戦がおこなわれる17日夕刻の横浜の降水確率は50パーセントだ。
「確かに、グラウンド濡れていたり、汗で手が滑るというコンディションでの試合になるかも知れないが、特に心配はしていない。練習でも汗を大量にかくので、体重が1、2キロは簡単に落ちてしまうが、しっかり栄養補給している」。PRのフランス・マルハーバは、母国から遠く離れた日本での環境にも問題なく対応しているようだ。

 最強軍団との対戦。どういう戦い方をしてくると想定しているかを聞かれると、CTBのダミアン・デアレンディは自信を持って答えた。「オールブラックスがどういうゲームプランで我々に挑んでくるかはわからない。だが、我々はどういう戦い方をしたいのか、チーム全員が理解しているし、試合ではこれを実行するまで。これは相手がどこであろうと同じだ。相手がイングランドだろうと、オーストラリアだろうと、我々には我々のシステムがあり、それを忠実に試合で実行するだけだ」

 また会見では、8月の代表合宿中におこなわれたドーピングテストの結果ステロイドが検出され、日本行きの切符を逃すこととなったWTBアピウェ・ディアンティの件に絡んだ質問も。ディアンティは昨年、ワールドラグビーのブレークスルー・プレーヤー・オブ・ザ・イヤー(その年に躍進を遂げた選手に与えられる賞)に輝いた同国期待の若手だっただけに、その衝撃も大きかった。

 この件に関し、会見に出席したFWコーチのマット・プラウドフットは、「この件に関しては、専門のチームが対応しているし、選手たちも事の重大さは理解している。私の仕事はFWコーチ。ラインアウトやスクラムに関する質問ならいくらでも答えるが、この件に関して私は情報を発信する立場にない」とコメントを避けた。

 試合に関しては、「湿度が高く、濡れたコンディションでの戦いになるかも知れないが、それは相手も同じこと。我々は2週間日本で過ごし、日本でのコンディションに慣れている。オールブラックスがいかにスマートなチームであるかは熟知している。我々は自分たちのやり方で、実力を出し切るだけ」と締めくくった。

 前回大会の初戦では、世界中のラグビーファンを狂喜の渦に巻き込んだ「ブレイブ・ブロッサムズの世紀の番狂わせ」で、苦汁をなめることになった南アフリカ代表。今大会の初戦に賭ける意気込みは、並々ならぬものであろう。対するは、最強軍団オールブラックス。相手にとって、不足はない。

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