今年7月に念願のオールブラックス(ニュージーランド代表)デビューを果たし、ラグビーワールドカップ日本大会のスコッドにも選出されていた22歳のルーク・ジェイコブソンだが、大舞台の開幕まで1週間となった9月13日、脳しんとうでチームから離脱することが発表された。
ニュージーランドラグビー協会によれば、フランカー、ナンバー8としてプレーするジェイコブソンは、来日前最後のテストマッチだった9月7日のトンガ戦後には脳しんとうの兆候を示していなかったが、今週初めのトレーニングセッション後に症状を発症したという。
会見をおこなったスティーヴ・ハンセン ヘッドコーチは、「ルーク、そして医療チームと話し合い、悲しいことに、彼を大会から撤退させる決定が下された。私たちは皆、彼にとって最善なのは、症状がなくなり再びプレーできるようになるまでラグビーから離れ休むことだと感じた。我々は選手の体調に注意を払う義務があり、ルークの健康は何よりも重要なものです」とコメント。そして、「ルークは前途有望な若者であり、将来、別のラグビーワールドカップでプレーする機会を得られると確信している」と励ました。
ジェイコブソン本人は、「ラグビーワールドカップを欠場することになり残念です。しかし、この決定は私の健康と最高の利益を念頭に置いてなされたことだと完全に理解しています。私は98パーセント大丈夫だと感じていますが、十分ではないことを知っています。そして、いま休息をとることで今後の選手生命が長くなると信じている。チームの幸運を祈っており、私の気持ちはずっと彼らと一緒です」とコメントした。
ジェイコブソンは状態がよくなり帰国する準備ができるまでチームに残る。
ワールドカップ史上初の3連覇を狙うオールブラックスのハンセン ヘッドコーチは、ジェイコブソンの替わりに、「6番」(ブラインドサイドフランカー)候補のひとりだったシャノン・フリゼルを招集、14日に日本に到着予定だという。
トンガ出身の25歳であるフリゼルは、スーパーラグビーではハイランダーズの中心選手として活躍し、8月中旬からは、タスマンの一員として現在開催中の国内大会(マイター10カップ)でプレーしていた。オールブラックスでは5キャップを持つ。