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関西リーグで金星二つ。菅平では、専修が大東に食らいつく。日大、法政撃破。

2019.09.01
昨年リーグ戦6位が同2位を破る金星。近大が立命大を退けた(撮影:早浪章弘)

昨年リーグ戦6位が同2位を破る金星。近大が立命大を退けた(撮影:早浪章弘)

 9月1日、長野県・菅平高原で関東大学対抗戦、リーグ戦の第1節合わせて4試合が行われた。第1節の2日目は昨年下位校の踏ん張りも目を引いた。京都・宝ヶ池の関西大学Aリーグは近大が立命館を、関学が京産大を破り、波乱が続いた。

■関西大学Aリーグ(1節)
(京都・宝ヶ池)
・近畿大 47 –31 立命館大
・関西学院大 28 – 17 京都産業大

 関西大学Aリーグでは、2試合とも前年下位のチームが、上位チームを破った。

 昨季6位・近大は、同2位の立命大を47-31で退けた。開始17分までに連続3トライで主導権を握り、35-7とした前半でほぼ勝負を決めた。立命大は35点差とされた後に後半、4トライで猛追したが、届かず。立命大は、近大が繰り出すFWとBKの連携攻撃に、たびたびゲインを許し、序盤を制されたのが痛かった。

 昨季4位の関学大は、28-17で同3位の京産大を撃破。特に練習を積んできたスクラムへのこだわりが勝利を引き寄せた。前半を7-7でしのいだ関学が、後半の序盤にトライを重ね、19-7と差を開く。後半22分には、関学19-17京産と2点差に詰め寄られたが、その後はFB奥谷友規の3PGで突き放した。京産大は伝統のスクラムで執拗に主導権を奪いにいったが、関学は一歩も引かずにこれを跳ね返した。ボールが動き始めれば、組織の動きには関学に分があった。

関学、京産大を倒す。前半終了間際、ゴールラインを背負ったFW戦をしのいだのも大きかった(撮影:早浪章弘)

■関東大学対抗戦A(1節)
(長野・菅平高原サニアパーク)
・慶應義塾大 35 – 3 青山学院大
・成蹊大 7 – 78 帝京大
■関東大学リーグ戦1部(1節)
・大東文化大 33 – 26 専修大
・法政大 12 – 34 日本大

「まずはエリアをしっかり取って、ピンチを退け、チャンスを伺う」。戦いの前日、専大・村田亙監督の目には健闘でなく、勝利をつかみにいく迫力があった。

 昨季リーグ戦7位の専大は、同2位の大東大に7点差に迫る戦いを見せた。大東大33-26専大。専大の1トライ1ゴールで同点となる状況が、後半32分から続いた。大東大は前半に3連続トライを奪って19-0とし、貫禄を示したかに見えたが、チャレンジャー専大は諦めない。前半2トライを返して、大東19-12専大で折り返した。後半11分に大東が33-12とリードを広げるが、専大はまたも2トライで追い上げ、7点差につけた。ノーサイドの瞬間、専大LO山際大貴は悔しさに涙を抑えられなかった。専大は次週はリーグ戦王者・東海大に挑む。

大東大33-26専大。写真は果敢にアタックする専大(撮影:長尾亜紀)

 昨季5位の日大は、春から一貫してきたFW戦で、同4位の法政を破った。
「FW、こだわれ!」
 相手の反則でペナルティが告げられるたびに、日大のBKからスクラムを促す声が飛ぶ。スクラム、ラインアウトからのモール、全員ディフェンスは日大のアイデンティティとして定着していた。

「僕たちにとってターゲットのゲームでした」。試合後のPR坂本駿介主将は大きな1勝にそっと安堵の息をつく。途中、スコアが迫った状態で相手の鋭いアタックを浴びる場面もあったが、必死のディフェンスでしのいだ。終わってみれば、一度も相手にリードを与えない完勝だった。
 

昨季5位の日大は、同4位の法大に完勝。スクラムとモールで崩し切った(撮影:矢野寿明)
青学大(黒)は昨年98失点を喫した慶大にチャレンジ。慶大が35-3で完勝。タックルで意地は見せた(撮影:矢野寿明)
先発で3人、交代で4人の1年生を出場させた帝京大。成蹊を圧倒(写真は帝京・本郷泰司/撮影:長尾亜紀)

 関東、関西の大学の試合は、ワールドカップ前の9月15日までにそれぞれ3節を消化。波乱含みのシーズンとなるのか、序盤戦はスリリングな展開が続きそうだ。

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