開幕まで1か月と迫ったラグビーワールドカップで日本代表と同組に入るアイルランド代表は、8月24日、ロンドンのトゥイッケナム・スタジアムでイングランド代表戦に勝てば、初の世界ランキング1位に躍り出るところだったが、15-57で惨敗した。
イングランド戦での42点差負けは、22年ぶり記録更新のワースト点差となった。
アイルランドは3点を追う前半8分、ラインアウト後にプレッシャーをかけてボールを奪い返し、相手の守備陣形が整わないうちに攻め、左外でもらったWTBジェイコブ・ストックデールがディフェンス裏にキック、ゴール前で跳ねたボールはチェイスしていたWTBジョーダン・ラーモーの手に入り、ファーストトライを挙げた。
しかし、その後のゲームを支配したのはホームチームだった。
イングランドは12分、スクラムからのアタックで、BKの速いラインスピードでチャンスを作り、WTBジョー・ゾカナシンガがフィニッシュ。28分にはFWのタテへの力強い突進も交えたスピーディーな連続攻撃でトライを挙げ、35分にもゴール前中央のスクラムから攻め、CTBマヌー・トゥイランギがファイブポインターとなった。
アイルランドはこの試合、ラインアウトでエラーを多発し、後半最初の失点もラインアウト失敗からだった。
大差をつけられたアイルランドは次第に集中力を欠いてミスが増え、ディフェンスもあまくなり、80分間で計8トライを奪われた。
アイルランドは後半32分にCTBバンディー・アキが個人技で得点したものの、その4分後には、またもラインアウト失敗からイングランドにトライを許し、反省点の多い試合となった。