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日本のW杯ライバルは敗戦から収穫か… スコットランドとロシアが大敗

2019.08.18

スコットランド代表のグレガー・タウンゼント ヘッドコーチ(Photo: Getty Images)

 開幕まで約1か月となったラグビーワールドカップで史上初のベスト8以上を狙う日本代表だが、プールAのライバルになるスコットランド代表とロシア代表は、メンバーセレクションを兼ねたテストマッチで大敗した。

 スコットランド代表はフランスのニースで現地時間8月17日、世界ランキングがひとつ下(8位)のフランス代表と対戦し、3-32で敗れた。
 スコットランドは開始早々、ラインアウト失敗からピンチとなり、相手に先制トライを許すと、14分にはスクラムで反則を取られ、フランスのPGにつながった。
 反則した選手にイエローカードが出て数的不利になった直後にもトライを奪われるなど、悪い流れは続いた。
 後半に入ってもディフェンスを修正できず、60分にはハーフウェイからWTBダミアン・ペノーに中央を破られ、フランスに5つ目のトライを奪われた。
 スコットランドは何度か敵陣深くに入ったが決め手を欠き、ラインアウトからのモール攻撃も力足りず、ノートライに終わった。

 ワールドカップ開幕戦で日本代表とぶつかるロシア代表は、イタリアに遠征して格上の同国代表に挑んだが、15-85と完敗。
 ロシアはチームとしての連係が悪く、ディフェンスが整備されていなかった。イタリアのスピードについていけず、エラーも多発で、被13トライ。
 アタックも見所は少なかったが、7人制のスターでもあるアウトサイドセンターのウラジミール・オストロウシコが中央突破からの快走で仲間のトライを演出し、ブレイクダウンでもターンオーバーするなど、光を放った。ロシアが獲得したもうひとつのトライは、終盤、ゴール前でのFWのパワープレーからだった。

 17日におこなわれたその他のテストマッチでは、ウェールズ代表がイングランド代表との再戦でリベンジ。6日前にロンドンで敗れていたが、地元カーディフでは13-6で競り勝った。
 両チームとも堅守で、ウェールズはモールディフェンスも勝因となった。
 司令塔候補だったガレス・アンスコムが右膝の重傷でワールドカップ出場が絶望的となってしまったウェールズだが、替わりに10番をつけたダン・ビガーが攻守に奮闘し、マン・オブ・ザ・マッチに選ばれている。ウェールズにとっては、脳しんとうで長期苦しんでいたリー・ハーフペニーが9か月ぶりに代表チームの15番をつけたのも明るい兆しとなった。

 今年のラグビーチャンピオンシップ(南半球4か国対抗戦)で優勝した南アフリカ代表は、地元プレトリアでアルゼンチン代表と再戦し、24-18で辛勝。
 キレキレの動きで2トライを挙げたWTBシブシソ・ンコシの活躍は見事だったが、南アにとってもっと喜ばしいのは、膝の負傷でワールドカップ参加が心配されていた主将のシヤ・コリシがFLで先発し、52分間プレーできたことに違いない。

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