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【日本のW杯ライバル】 アイルランドはウォームアップでイタリアに勝利、サモアはフィジーに惜敗。

2019.08.11

トライを挙げるなど活躍したアイルランドのアンドリュー・コンウェイ(Photo: Getty Images)

 9月20日に開幕するラグビーワールドカップで日本代表と同組に入る世界ランキング3位のアイルランド代表が、8月10日に地元ダブリンで同14位のイタリア代表と対戦し、29-10で勝った。

 ウォームアップゲームの初戦ということもあり、アイルランドのHOローリー・ベスト、SOジョナサン・セクストン、FBロブ・カーニー、イタリアのNO8セルジョ・パリッセ、HOレオナルド・ギラルディーニといったビングネームは不在で、両チームとも若手を多く起用。アイルランド代表側は25歳のニューフェイス2人、南アフリカ出身のLOジャン・クレインとイングランド出身のFBマイク・ヘイリーがデビューを果たした。

 相手に先制されたアイルランドだったが、前半18分、ゴール前でFWが近場を突いたあとボールを動かし、ファーストレシーバーのCTBクリス・ファレルが後ろにポジショニングしていたSOジョイ・カーベリーにクイックでつなぎ、イタリアの防御網に穴を開けトライを奪い返した。

 21分、ディフェンス裏の無人スペースにボールを蹴られ再び失点したアイルランドだったが、攻めに転じた29分、テンポのいい継続でイタリアの守りを崩し逆転トライ。キック&チェイスで相手にプレッシャーをかけ敵陣深くに入った37分には、FWが中央付近で近場を攻めてディフェンダーを集めたあとボールを動かし、右外にいたWTBアンドリュー・コンウェイが5点を追加した。

 19-10で折り返したアイルランドは、44分(後半4分)にラインアウトからモールで押し込み、63分にはSHキアラン・マーミオンがキックチャージからトライ。後半はイタリアに得点を許さなかった。

フィジーのセミ・クナタニにプレッシャーをかけるサモアの選手たち(Photo: Zoomfiji / World Rugby)

 ワールドカップのプールAで日本代表のライバルになる別のチーム、世界ランキング16位のサモア代表は、同日、フィジーのスバでパシフィック・ネーションズカップの最終戦をフィジー代表(世界ランク9位)と戦い、3-10で敗れた。

 3-3で迎えた後半早々に自陣深くのブレイクダウンでターンオーバーされ、フィジーのカウンターアタックで失点したサモア。テリトリーとボールの支配率で上回ったが、終盤まで大きなチャンスを作ることができなかった。
 68分(後半28分)に敵陣深くへ入り、アドバンテージをもらいキックパスを使ったが、守るフィジーはボールキャッチャーに対して2人がかりでトライを阻止。サモアはその後のアタックもフィジーのしぶといディフェンスに阻まれた。それでもゴール前で攻め続け、76分、反則を繰り返したフィジーにイエローカードが出て数的有利になったサモアは直後、トライチャンスを作り、FBアーシー・トゥアラが左隅に飛び込んだが、フィジーのベテランWTBヴェレニキ・ゴネヴァがプレッシャーをかけ、グラウンディング寸前に落球、トライは認められなかった。

 サモアはパシフィック・ネーションズカップの初戦でトンガに競り勝ったものの、アメリカとフィジーに惜敗し、1勝2敗で大会を終えた。