ワールドカップが「最高!」なのはわかっている。世界のラグビー国が4年をかけて、全力の準備を積んで集うのだ。進化途中の国たちの、全身全霊のチャレンジも見られるのだから全48試合が間違いなしだ。
ピッチの上の熱い攻防が約束されている大会がワールドカップ。だけど、楽しみはそれだけではない。世界の一流選手がやってくる。地球のあちこちからファンも足を運ぶ。是非、同じ時間を過ごしたい。その機会を得るのにチャンスなのが、キャンプ地を訪れることだ。
公認キャンプ地。事前キャンプ地。どちらも、世界と触れ合う絶好の機会だ。例えば九州、鹿児島市。こちらはワールドカップで2度の優勝を誇る南アフリカ代表の事前キャンプ地であり、公認キャンプ地にもなった。9月6日、埼玉・熊谷で日本代表とのウォーミングアップゲームを終えた後、翌日から大会前の最終調整をおこなう。滞在中には、地元の人たちとの交流イベントなども開かれる予定だ。
鹿児島の人たちは幸せだ。試合を見るだけでは知ることができないチームに漂う空気を吸い、選手たちの素顔を知ることができるのだから。
ただ、それは住民だけの特権ではない。チーム滞在時に現地を訪れれば市民同様、チームと会える。チームは鹿児島サンロイヤルホテルに宿泊し、周辺施設の白波スタジアム(鴨池陸上競技場)、鴨池公園水泳プール、鴨池ドーム(多目的室内運動場)を使用する。 白波スタジアムにおいて、9月9日と12日の15時10分~16時10分にオープントレーニングを2回開催。9日にはオリジナルTシャツプレゼント。12日には公開練習後に選手サイン会&写真撮影会を実施予定。どちらも、世界を身近に感じられる。
【次ページ】キャンプ地に選んだ理由とは・・・
南アフリカ代表のラッシー・エラスムス監督はキャンプ地に決定した時、「素晴らしい気象条件(滞在時期は平均27度以上)だけでなく、トレーニングと宿泊施設のクオリティーが高い。そして、もっとも重要視したのは、すべてのトレーニング施設が簡単にアクセスしやすいこと。全ファシリティーはファーストクラスで、大会の準備をするための優れた環境が保証されている」と話した。
これに対し、鹿児島市の森博幸市長は「整った練習施設はもちろんのこと、7人制ラグビーの日本代表やサッカー、ラグビーの国内トップチームのキャンプを受け入れており、ノウハウもある。また、桜島、錦江湾に代表される素晴らしい景観や、黒牛をはじめとする美味しい食など強みが、キャンプ地決定につながったと考えている。鹿児島県やラグビー協会など、関係者とも協力・連携しながら、オール鹿児島でスプリングボクスを全力でサポートするとともに、本市の魅力を世界に向け発信したい」と応えた。
実際、今年に入って南アフリカ代表が優勝した1995年大会の様子と国のリーダーだったネルソン・マンデラ大統領の生涯を描いた映画「インビクタス/負けざる者たち」の鑑賞イベントを実施するなど、機運醸成に力を注いできた。
その成果もあって、グリーン×ゴールドのジャージーを待つ市民は多い。ラグビーファンは、そこに加わろう。そして、鹿児島を楽しもう。
一生に一度のエナジーで、エンジョイだっ!
INFORMATION
◆キャンプ情報
期間:2019年9月7日(土)~12日(木)
場所:白波スタジアム(鴨池陸上競技場)
宿泊地:鹿児島サンロイヤルホテル
◆アクセス情報
・JR「鹿児島中央」駅より市営バス27系統「与次郎一丁目」行で「KKB前」下車
・鹿児島市役所前より市営バス16-2系統「鴨池港」行で「KKB前」下車
※鹿児島空港からは、空港バスで鹿児島中央駅まで約40分〜60分、天文館まで約55分
鹿児島市交通局HP(http://www.kotsu-city-kagoshima.jp)
鹿児島市観光サイト「よかとこ かごんまナビ」(https://www.kagoshima-yokanavi.jp)
【次ページ】鹿児島のおすすめスポット!その①
歴史と現代が交わる場所。名勝 仙巌園
万治元年(1658)に島津家19代光久が築いた島津家の別邸。鹿児島市の中心から車で約20分という立地ながら、およそ1万5千坪という広大な敷地を誇る。御殿からの景色は、桜島を築山、錦江湾を池に見立てた雄大なもので、歴史が息づいた建物と自然のバランスが絶妙で、訪れた人たちをタイムトラベルに誘ってくれる。園内にはNHKの大河ドラマ『西郷どん』のロケ地も点在し、人気の撮影スポットがいくつも。園一帯は、世界遺産にも登録されている。
近代日本の礎となった幕末の機械工場「尚古集成館」が隣接し、日本初の洋式紡績工場である鹿児島紡績所の技術指導員だったイギリス人技師の宿舎『異人館』も、すぐ近く。洋風木造建築で、コロニアル様式のベランダや和洋折衷の建築様式が多くの人たちを惹きつける。
INFORMATION
名勝 仙巌園(めいしょう せんがんえん)
鹿児島県鹿児島市吉野町9700-1
詳しくはこちら(https://www.senganen.jp)
パワースポット!霧島神宮
空の玄関口、鹿児島空港から車で約40分。霊峰、高千穂峰背後に荘厳な空気を抱いて佇むのが霧島神宮だ。同神宮は天照大神の孫の瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)を主祭神として祀る神社。もともとは、天孫降臨の地として知られる高千穂峯の山頂にあった。
敷地内には、パワースポットとして知られている場所がたくさんある。敷地内には高さ35メートル、樹齢800年を超える御神木もあり、南九州一帯の芽浅杉の祖先と言われている。また、見る角度によっては、御神木には小さな神官の姿にも見える枝がある。ここは訪れた人たちの撮影スポットのひとつ。
INFORMATION
霧島神宮(きりしまじんぐう)
鹿児島県霧島市霧島田口2608-5
詳しくはこちら(http://www.kirishimajingu.or.jp)
【次ページ】鹿児島おすすめスポット!その②
波の音を聞きながらポッカポカ。山川砂むし温泉「砂湯里」
鹿児島の南部は牧歌的。時間の流れがゆっくりしている。山川砂むし温泉「砂湯里」もそんな場所。「伏目温泉」を利用した砂むし場で、ふるくから天然の砂むし場として地元の人たちに愛されてきた。波打ち際に横になって砂をかけてもらえば、約10分程度で汗が吹き出し、デトックス効果抜群。波の音を聞きながらの砂浴で心身ともにリフレッシュ。
INFORMATION
山川砂むし温泉「砂湯里」(やまがわすなむしおんせん さゆり)
鹿児島県指宿市山川福元3339-3
詳しくはこちら(http://ppp.seika-spc.co.jp/healthy/)
グルグル回る。ツルツル入る。唐船峡そうめん流し
ログハウスのようで、ビアホールみたいな開放的な施設。夏には、ここで涼を取る人が多い。市営の唐船峡そうめん流しは、昔から、県民に深く愛されている。
特徴的なのは、エンタメ性あふれる「回転式」の器械だ。昭和30年代に当時の助役が発想し、メーカーと力を合わせて誕生させたもの。現在は二段式で時計回り、反時計回りに回転するものもあり、これだと右利きにも左利きにも便利で、楽しさも倍増だ。
平成の名水百選にも選ばれた唐船峡京田湧水と小豆島産の麺を使ったそうめんだけでなく、鯉のあらいやマスの塩焼きも美味。家族連れやグループで楽しむのに最適だ。
INFORMATION
指宿市営 唐船峡そうめん流し(いぶすきしえい とうせんきょうそうめんながし)
鹿児島県指宿市開聞十町5967
詳しくはこちら(http://www.ibusuki.or.jp/eat/somen/ibusukicity/)
優雅な空間。タイムスリップ。知覧武家屋敷庭園
鹿児島の小京都と呼ばれるのが知覧だ。江戸時代中期に作られた武家集落のひとつ。折れ曲がった本馬場通りに沿って並ぶ石垣と生垣からなる景観は素晴らしく、その価値は高い。落ち着いた空気が数百年前にタイムスリップさせる。
1981年には国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された。7つの庭園は庭園文化の伝播を知る上でも貴重なものとされている。
INFORMATION
知覧武家屋敷庭園(ちらんぶけやしきていえん)
鹿児島県南九州市知覧町郡13731-1
詳しくはこちら(http://chiran-bukeyashiki.com/)
【次ページ】鹿児島おすすめスポット!その③
有名スポーツ選手も訪れる勝負の神様。釜蓋神社
潮の香りと神聖な空気が入り混じった神聖な場所。釜の蓋を頭の上にのせて祈願するのが釜蓋神社(射楯兵主神社)のスタイルだ。勝負事や開運、開拓にご利益があるとされており、一流のアスリートから県内外の学校で部活動に励む若者たち、受験生などが多く訪れている。
素焼きの釜蓋を投げる「釜蓋投げ」で運試しもできるパワースポット。神社の裏にある希望の岬から見る開聞岳と海は絶景だ。
INFORMATION
釜蓋神社(かまふたじんじゃ)
鹿児島県南九州市頴娃町別府6827
詳しくはこちら(http://www.city.minamikyushu.lg.jp/kankou/kanko/sagasu/echiiki/kamafuta.html)
日本最南端。JR 西大山駅
日本最南端のJR駅と知られているのが、JR指宿枕崎線の西大山駅だ。開聞岳を遠くに見る景色もあって、鉄道マニアでなくとも訪れたい場所。駅前の郵便ポストは、地元に咲き乱れる菜の花色の黄色。しあわせを届けるポストとして知られている。
INFORMATION
JR 西大山駅(じぇいあーる にしおおやまえき)
鹿児島県指宿市山川大山602
詳しくはこちら(https://www.jrkyushu.co.jp/byarea/kagoshima/station/nishiooyama/)