トップリーグカップは8月4日、準決勝を迎える。国内最高峰のトップリーグで昨季頂点に立った神戸製鋼は、大阪・ヤンマーフィールド長居でサントリーとぶつかる。
プールDでは5戦全勝。7月5日には東京・秩父宮ラグビー場で、昨季トップリーグで8強のリコーに19-13で競り勝っていた。デーブ・ディロンHC(ヘッドコーチ)は「ディフェンスはキャラクターを表すもの。トライラインを割らせたら死んでしまうくらいの気持ちで守れたから、いいディフェンスができた」と誇った。
元ニュージーランド代表SHのアンドリュー・エリス共同主将は、日本代表経験のあるSHの日和佐篤が出る際にSOへ回ることもある。ジョークを交え、フル回転を誓う。
「自分としては、10番(SO)は9番(SH)よりもシンプルだと思っています。…あ、こう話したことはDC(ダン・カーター)やアキ(清水晶大)など、チームメイトの他の10番には言わないでおいてください!」
チームでは昨季から、長らくニュージーランド代表の名参謀だったウェイン・スミス総監督が加入。好選手ぞろいのチームに王国流スタイルを浸透させ、クラブカルチャーを激変させた。流経大出身で25歳のタウムア・ナエアタはLOとしてプレー。学生時代に定評のあった突破力だけでなく、下働きでも光る。関係者は「うちではそうでなければゲームチャンスがない。(昨季レギュラーだった)外国人選手が来日前にアピールをしている」とうなずく。
ディロンHCは紳士的な人柄で知られ、記者会見に出席後は参加した全ての報道陣と握手を交わす。カップ戦へのモチベーションを問われれば、間髪入れずにこう応じる。
「ラグビーをすることには変わりない。週ごとに成長したいと思っています。神戸製鋼のジャージィを着る限りは、会社、チームを代表してプレーしていることを意味します。何をしなければいけないか。勝つことのみです」