NTTコミュニケーションズ シャイニングアークスは7月8日、今年のスーパーラグビーでの活躍が認められ3年ぶりにオーストラリア代表復帰となったクリスチャン・リアリーファノが、2019年度シャイニングアークスに入団すると発表した。
スタンドオフ、インサイドセンターのポジションでプレーするリアリーファノは、オーストラリア代表として現在19キャップを持ち、名門ブランビーズの主将を務めるなどリーダーとしても高く評価されている。31歳のリアリーファノは6月17日、今シーズン限りでブランビーズを退団することを発表。12年間過ごした同チームで150試合に出場し、ファイナルイヤーはスーパーラグビーで準決勝進出(オーストラリア・カンファレンス優勝)を成し遂げた。
そして、白血病を克服してトップレベルの舞台にカムバックした偉大なアスリートである。
リアリーファノは2016年、日本のサントリーサンゴリアスと契約したが、同年8月、“血液のがん”ともいわれる白血病と診断され、サントリーでは試合に出場することなく退団した。ラグビーを再びプレーするのは不可能だと思われた。
しかし、不屈の精神で病と闘い、妹からの骨髄移植を受けるなどして克服し、約11か月後にはフィールド復帰を果たす。プロのラグビー選手として完全復活することを目指し、在籍するブランビーズのオフシーズンにはヨーロッパに渡ってアルスター(アイルランド)で挑戦を重ねた。約5か月のローン移籍の間、プロ14で11試合、ヨーロピアン・チャンピオンズカップで6試合に先発するなど司令塔として存在感を示した。帰国後は、ブランビーズで背番号10を取り戻し、主将としてもチームをけん引。そしてスーパーラグビーが終わるとチャレンジの場を日本に移し、2018年度のトップリーグは豊田自動織機シャトルズの一員として活躍した。
誰もが認めるトップアスリート、誇り高きラグビーマンである。
豊田自動織機に在籍したのは1シーズンのみだったが、NTTコムへの加入が決まり、日本のラグビーファンの前で再び勇姿を見せる。
さまざまな経験を重ね、ラグビーフィールドの内でも外でも尊敬される人格者・リーダーとして貴重な存在であり、オーストラリア代表での活躍も期待される。3年ぶりのテストマッチとなるラグビーチャンピオンシップ(南半球4か国対抗戦/7月20日開幕)でのパフォーマンスが認められれば、その先にある大舞台、ワールドカップ2019日本大会出場も見えてくる。
なお、NTTコミュニケーションズはリアリーファノのほかにもうひとり、南アフリカのライオンズからユーティリティBKのシルヴィアン・マフーザ(25歳)を獲得したことも発表した。