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濃霧! 太陽生命女子セブンズ富士山裾野御殿場大会2日は中止も、『ながと』が年間王者に。

2019.06.30

年間王者となって笑顔、笑顔、笑顔。ながとブルーエンジェルス。(撮影/松本かおり)



 一日中濃霧。
 熱戦が展開されるはずだった裾野市運動公園陸上競技場(静岡)にはそんな予報が出され、太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ2019 第4戦 富士山裾野御殿場大会第2日(6月30日)は中止となった。

 ながとブルーエンジェルス(以下、NBA)は、今季3大会目の優勝を決めて年間王者の座に就きたかった。
 ARUKAS KUMAGAYA(以下、アルカス)は裾野の大会を制し、逆転で年間王者となりたかった。
「学生最後の太陽生命シリーズ」で完全燃焼したかった大学4年生たち…。
 どの願いも叶わず、2019年シリーズは終了。年間王者の栄光は、「ながと」が手にした。

 初日の結果によって、カップトーナメント進出が決定していた上位8チームには、1〜8位の加算ポイントの総計(104ポイント)を8で割った13ポイントずつが(今大会のポイントとして)加算された。
 チャレンジトロフィートーナメント進出が決定していた4チーム(9位〜12位)にも、加算ポイントの総計(10ポイント)を4で割った2.5ポイントずつが加えられ、全12チームの今季獲得ポイントが確定した。
 結果、前大会終了時点で2位のアルカスに6ポイント差をつけていたNBAがそのまま年間王者となった。

 チームをまとめる村杉徐司ハイパフォーマンスディレクターは、「嬉しいし、ホッとしました。生意気に思われるかもしれませんが、最後の大会でも優勝して年間チャンピオンになりたかったし、チーム全員がそのつもりでした」と話した。
 昨季の反省を活かし、大会開幕前に入念な準備。日本人選手と外国人選手のコミュニケーションが密になり、組織力も高まった。
 各チームのレベルが上がる中でコンスタントに力を発揮。自信を持った防御は、好成績を支えたもののひとつだ。

 午後におこなわれた年間表彰式には全12チームが参加した。
 あらためて年間順位の発表。上位3チームは全員で壇上にあがった。年間MVPにはNABのタイシャ・イケナシオが選ばれた。
 上位チームの各キャプテンもMVPも、世界で初めてといっていい国内セブンズシリーズの存在に対して感謝の気持ちを口にした。

 NBAのヘーゼル・トゥビック主将が言った。
「他の11チームのお陰で、高いレベルの試合ができました」
 濃霧のせいで最終日に逆転Vへチャレンジできなかったアルカスのことを気遣い、「また来年勝負しましょう」と言うと会場が沸いた。
 2019年の戦いが終わったばかりだと言うのに、全員の気持ちははやくも来年に向いていた。


◆太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ2019年間総合順位

1 ながとブルーエンジェルス
2 ARUKAS KUMAGAYA
3 PEARLS
4 東京山九フェニックス
5 YOKOHAMA TKM
5 RKUラグビー龍ヶ崎GRACE
7 日体大ラグビー部女子
8 自衛隊体育学校PTS
9 北海道バーバリアンズディアナ
10 追手門学院女子ラグビー部VENUS
11 横河武蔵野Artemi-Stars
12 チャレンジチーム

*5位と6位は同じポイント数も、4大会の得失点差(富士山裾野御殿場大会初日の得失点含む)で順位を決定

これでは無理か…。危険と判断し、中止の判断となった。(撮影/松本かおり)

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