ラグビーワールドカップ2019日本大会の開幕まで3か月となり、フランス代表のジャック・ブリュネル ヘッドコーチがトレーニングスコッド37人を発表した。
前回大会出場を含めて54キャップを持ち、今年のシックスネーションズ(欧州6か国対抗戦)で副将を務めたスターCTBのマチュー・バスタローは外れた。71キャップを持つ経験豊富なSHモルガン・パラも選出されず。そのほか、俊足WTBのテディ・トマ、体重145キロの巨漢PRウイニ・アトニオなどもリストに名前はなかった。
レギュラー主将のHOギエム・ギラドが不在の試合でゲームキャプテンを務めてきたバスタローが選ばれなかった理由について、フランスのラグビー専門紙『Midi Olympique』は、アシスタントコーチとして新しく加わり、ワールドカップ後にフランス代表のヘッドコーチに就任することが決まっているファビアン・ガルティエの意見が反映したのではないかと報じている。新しいブレインは、フランス代表のゲームプランでもっとスピードを上げることを目指しており、体重が120キロ近くあるといわれている30歳のパワフルなCTBバスタローは求められた基準に達していなかったのかもしれない。
バスタローと同じポジションのCTB候補には、WTBでもプレーできるソフィアン・ギトゥンヌなどが選ばれている。ギトゥンヌは2015年のワールドカップを最後にテストマッチではプレーしていないが、2018-2019シーズンは所属するトゥールーズで16トライを挙げ、国内リーグ(トップ14)優勝に大きく貢献し、チームメイト6人とともにワールドカップトレーニングスコッドに招集された。
2011、2015年のワールドカップに出場し、ゴールキッカーとしても貴重な存在と見られていたSHパラは、先月、所属するクレルモン・オーヴェルニュの試合で足首を負傷しており、その状態が不安視された可能性がある。そして、今年2月にイングランド戦で大敗したあとマネジメントを批判したことも影響しているのではないかという見方もある。
フランスの国内リーグは先週末に2018-2019シーズンが終わったばかりで、今回選ばれたワールドカップトレーニングスコッドは6月25日から合同キャンプに入る予定。
9月20日に開幕するワールドカップでフランスは“死の組”と呼ばれる強豪ぞろいのプールCに入り、イングランド、アルゼンチン、アメリカ、トンガと決勝トーナメント進出をかけて戦う。
<フランス代表 ラグビーワールドカップ2019トレーニングスコッド>
■FW:17
【PR】
Rabah Slimani(クレルモン)、Jefferson Poirot(ボルドー)、Dany Priso(ラ・ロシェル)、Demba Bamba(ブリーヴ)、Emerick Setiano(トゥーロン)
【HO】
Guilhem Guirado(トゥーロン)、Camille Chat(ラシン92)、Peato Mauvaka(トゥールーズ)
【LO】
Sebastien Vahaamahina(クレルモン)、Paul Gabrillagues(スタッド・フランセ)、Arthur Iturria(クレルモン)、Felix Lambey(リヨン)
【FL/NO8】
Louis Picamoles(モンペリエ)、Wenceslas Lauret(ラシン92)、Yacouba Camara(モンペリエ)、Bernard Le Roux(ラシン92)、Gregory Alldritt(ラ・ロシェル)
■BK:14
【SH】
Antoine Dupont(トゥールーズ)、Maxime Machenaud(ラシン92)、Baptiste Serin(ボルドー)
【SO】
Camille Lopez(クレルモン)
【SO/CTB】
Romain Ntamack(トゥールーズ)
【SO/FB】
Thomas Ramos(トゥールーズ)
【CTB】
Geoffrey Doumayrou(ラ・ロシェル)
【CTB/WTB】
Wesley Fofana(クレルモン)、Gael Fickou(スタッド・フランセ)、Damian Penaud(クレルモン)、Sofiane Guitoune(トゥールーズ)
【WTB】
Alivereti Raka(クレルモン)
【WTB/FB】
Yoann Huget(トゥールーズ)、Maxime Medard(トゥールーズ)
■スタンバイ:6
【FW】
Etienne Falgoux(クレルモン)、Paul Willemse(モンペリエ)、Charles Ollivon(トゥーロン)、Francois Cros(トゥールーズ)
【BK】
Anthony Belleau(トゥーロン)、Vincent Rattez(ラ・ロシェル)