6月10日、7月下旬から始まるパシフィック・ネーションズカップ(PNC)に備えた日本代表の合宿が宮崎で始まった。
場所は、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表ヘッドコーチ(HC)も使ってきた宮崎市のシェラトン・グランデ・オーシャンリゾート。「これまで合宿をしてきた施設もどこも素晴らしかったが、ここはバスでの移動がない」とジェイミー・ジョセフHC。ワールドカップ開幕まで100日。徹底して鍛えあげるのに最適の場所ということだ。
現在はサンウルブズでアルゼンチン遠征中の三上正貴、北出卓也、ラファエレ ティモシー、チーフス(ニュージーランド)でプレーしているアタアタ・モエアキオラ、コンディション調整中のヘンリー ジェイミー、グラント・ハッティングら6名が不参加。BKが足りないためか、グラウンドには宗像サニックスのティム・ベネットの顔もあった。
選手たちは9日に集合。グラウンドに姿を見せるのは10日が初めてとあって、多くの報道陣とファンが詰めかけた。ファンに公開されたのは午後の1時間半。2グループに分かれ、グラウンドでは1対1、2対2、3対3でのタックルの練習が行われた。
練習終了後、ジョセフHCは「宮崎ではPNCに向けて3回合宿を行いますが、今回のテーマはリコネクト、リコンディショニング。今まで築いてきたものを一新してさらに積み上げていく」と目的を語った。
選手たちは5月末にウルフパックでの遠征から帰国後、3週間の完全なオフを与えられた。そのため「10~15%は(ベストから)落ちている」(ジョセフHC)。もう一度身体を鍛え直すのも目的とあって、練習は連日朝8時半から夜8時半まで、休憩を挟んで続けられた。今回から初めて夜のエクストラセッションも取り入れられた。夜7時半からの練習はスクラム、ラインアウトとセットプレーに重点を置いた内容。「ワールドカップでは夜7時半からの試合がある。そこに慣れる意味もあります」(ジョセフHC)。照明が煌々と照らす中での練習は、過去の宮崎では見られなかったものだ。
恥骨を痛めているリーチ マイケル主将は別メニューだったが、スパイクを履いてランニング。「3か月ぶりに痛みなく100パーセントで走れた。次の日の朝、痛みが出なければPNCに間に合わせたい」と復帰に意欲を見せた。
第1次合宿は19日まで行われる。