2016年からスーパーラグビーに参戦しているサンウルブズ(日本チーム)の1シーズン最多勝利数は、2018年大会の3勝(13敗)。今季はこれまで2勝12敗で、残り2試合ともアウェイゲームという厳しい状況だが、チームベスト記録を更新する可能性はある。南アフリカのケープタウンで現地時間6月8日に対戦する相手は、プレーオフ進出への望みが残っているストーマーズ。しかし、ストーマーズは主将のFLシヤ・コリシをはじめ多くの南ア代表選手が負傷で欠場となるため、サンウルブズに勝利のチャンスは十分ある。昨年、香港で対戦したときはヘイデン・パーカーの劇的なドロップゴールが決まって26-23で勝っており、今度はケープタウンのニューランズ・スタジアムで歓喜したい。
サンウルブズは5月下旬に追加招集されたばかりの長谷川崚太が背番号6を任され、スーパーラグビーデビューとなる。同じく合流して間もないHO北出卓也とFL西川征克にはベンチ入りのチャンスが与えられ、彼らも初出場に備える。
先発する長谷川は、「世界のトッププレーヤー相手に自分がどれだけ通用するのか楽しみです。合流して間もないですが、自分のできることを精いっぱいやっていこうという気持ちです。試合では、ボールを持ったらしっかり前に出て、ディフェンスでも1対1のコンタクトの部分で負けないようにしようと決めています。サンウルブズのジャージーを着て試合に出られることは光栄です。日本からの応援に応えられるよう、全力でプレーしたいと思います」とコメントした。
ワールドカップ開幕まで約100日と迫るなか、6月9日からの日本代表宮崎合宿メンバーから外れたWTB山田章仁はストーマーズ戦のリザーブに名を連ね、今季サンウルブズ初出場で日本代表復帰へアピールしたい。ワールドカップスコッド入りへの扉はまだ閉まっておらず、サバイバル競争は続いており、先発するFL松橋周平、リザーブのPR三上正貴、PR浅原拓真、LO大戸裕矢、SH内田啓介、CTBラファエレ ティモシーにとっても大事な試合となる。
一方、6勝1分7敗(総勝点30)で8位シャークスを3ポイント差で追うストーマーズは、プレーオフ進出へ向け1敗もできない状況。しかし、コリシ主将は膝を壊し今大会中の復帰は絶望的と見られており、同じく南ア代表のLOエベン・エツベス、FLピーター=ステフ・デュトイ、NO8シクンブーゾ・ノーチェ、FBダミアン・ヴィレムセも負傷、CTBダミアン・デアリエンディはワールドカップを見据えた体調管理プランにより休養で、いずれもサンウルブズ戦は欠場となる。先発するWTBエドウィル・ファンデルメルヴァを含め3人がデビューとなりそうで、全体的に若い布陣で臨む。
<サンウルブズ 試合登録メンバー>
1.アレックス・ウォントン(リコー) 2.ジャバ・ブレグバゼ(―) 3.コナン・オドネル(―) 4.マーク・アボット(宗像サニックス) 5.トム・ロウ(―) 6.長谷川崚太(パナソニック) 7.松橋周平(リコー) 8.ベン・ガンター(パナソニック) 9.ジェイミー・ブース(―) 10.ヘイデン・パーカー(主将/神戸製鋼) 11.ホセア・サウマキ(キヤノン) 12.フィル・バーリー(―) 13.ジョシュ・ティム(―) 14.ゲラード・ファンデンヒーファー(クボタ) 15.セミシ・マシレワ(近鉄)
〔リザーブ〕
16.北出卓也(サントリー) 17.三上正貴(東芝) 18.浅原拓真(―) 19.大戸裕矢(ヤマハ発動機) 20.西川征克(サントリー) 21.内田啓介(パナソニック) 22.ラファエレ ティモシー(神戸製鋼) 23.山田章仁(NTTコム)
<ストーマーズ 試合登録メンバー>
1.スティーヴン・キッツォフ 2.ボンギ・ンボナンビ 3.フランス・マルハーバ 4.コーバス・ヴィーサ 5.クリス・ファンセイル 6.アーンスト・ファンライン 7.ヨハン・デュトイ 8.ヤコ・クッツェー 9.ハーシェル・ヤンキース 10.ジャン=ルック・デュプレッシー 11.エドウィル・ファンデルメルヴァ 12.ダン・クリエル 13.JJ・エンゲルブレヒト 14.クレイグ・バリー 15.ディリン・レイズ
〔リザーブ〕
16.チャド・ソロモン 17.コーネ・フーリー 18.ウィルコ・ロウ 19.デイヴィッド・メイハイゼン 20.クリス・マセイン 21.ヤノ・フェルマーク 22.ジョシュ・スタンダー 23.EW・フィルヨン