イングランド最高峰リーグ「プレミアシップ」のプレーオフ決勝が現地時間6月1日にトゥイッケナムスタジアムでおこなわれ、レギュラーシーズン2位だった昨季王者のサラセンズが同1位のエクセター・チーフスに37-34で競り勝ち、連覇を達成した。サラセンズは今季、ヨーロピアン・チャンピオンズカップでも優勝しており、3季ぶり2回目の2冠獲得となった。
エクセターは4年連続の決勝進出だったがまたしてもサラセンズに敗れ、初優勝した2016-2017シーズン以来の王座奪還はならなかった。
開始25秒でスコアボードが動くエキサイティングなスタートとなった。キックオフボールのキャッチをサラセンズが失敗し、その後の処理も誤り、敵陣深くでボール確保したエクセターがいきなりチャンスとなってたたみかけ、SHニック・ホワイトが先制トライを挙げた。
しかし3分、攻め込んだサラセンズに対し、エクセターのCTBヘンリー・スレイドが反則を犯してイエローカード。流れが変わった。直後、サラセンズはラインアウトからモールで押し込み5点を奪取。9分にはSOオーウェン・ファレルがPGを決め、逆転した。エクセターが14人のままで数的有利だった13分には、スクラムからの攻撃でフェイズを重ね、SHベン・スペンサーがインゴールに突っ込み加点した。サラセンズが13-7とリードする。
だが18分、今度はサラセンズが反則の繰り返しでFLマロ・イトジェにイエローカードが出され、敵陣深くで攻め続けたエクセターはその2分後、FWのパワープレーでトライを取り切り、SOジョー・シモンズがコンバージョンを決めて逆転した。
その後、14人が堅守で耐えていたサラセンズだが、数的有利のエクセターは12フェイズを重ねゴールに迫った30分、LOジョニー・ヒルがタックラー3人に絡まれながらもパワーでインゴールに押さえ、リードを広げた。
その後、両チームともPGで加点し、エクセターが6点リードで前半を終えた。
後半先に得点したのはエクセターで、57分(後半17分)、LOサム・スキナーがタッチライン沿いを力走してゴール前までゲインし、オフロードでCTBスレイドにつなぎ、5点を追加。
16-27とされ、11点を追うサラセンズは59分、敵陣22メートルラインからSOファレルが右ゴール前へクロスキックを放ち、WTBリアム・ウィリアムズが空中で確保し、トライ。ファレルのコンバージョンも決まって4点差とした。
サラセンズはさらに67分、ラックサイドを突いたSHリチャード・ウィグルスワースが抜け、サポートもついてチャンスとなり、すばやくワイドにボールを動かし、WTBショーン・マイトランドが逆転トライを挙げた。ゴールキックも成功で30-27となる。
76分にはエクセターが自陣深くでラインアウトを乱し、チャンスとなったサラセンズはHOジェイミー・ジョージがトライを決め、37-27として勝利を引き寄せた。エクセターは時計が80分を過ぎたあと7点を返したが、リスタートの時間は残っておらず、サラセンズが歓喜となった。