神戸製鋼にも籍を置くラファエレ ティモシーが、サンウルブズのジャージィを着て日本代表再合流へアピールする。
6月1日、東京・秩父宮ラグビー場。国際リーグであるスーパーラグビーの第16節で日本のサンウルブズのリザーブに入り、オーストラリアのブランビーズと対峙する。
今季のサンウルブズは頻繁な選手の入れ替わりのため連係強化に苦しみ、ここまで2勝11敗。5月に加わったラファエレは、試合会場での前日練習後に「それ(選手のローテーション)は(いち選手としては)どうしようもないことなので、しっかり対応するしかない」。クラブの持ち味たる波状攻撃を具現化すべく、淡々と準備を重ねてきた。
「(今季のサンウルブズは)ミスが多くうまくできないところがありましたが、エキサイティングなラグビーをしていました」
サモア生まれの27歳。ニュージーランドのデラセラカレッジ、山梨学院大を経て2014年にコカ・コーラ入りし、2017年に日本国籍を獲得。身長186センチ、体重98キロの体格を生かした激しいコンタクト、ロングパスや左足のキックといったスキルを長所に、日本代表14キャップ(代表戦出場数)を獲得してきた。
今季はこれまで、リハビリに時間を費やした。昨秋に痛めた左肩へメスを入れ、「まずはしっかり治し、メンタル(の状態)を維持するよう意識した」。今度のブランビーズ戦は復帰後初の実戦となりそうで、「ラインスピードを上げて相手のCTB陣をシャットアウトしたい」と意気込む。
他の日本代表候補の多くは、5月中旬までジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチ率いるウルフパックで活動。ラファエレの務めるCTBの位置では、中村亮土、梶村祐介といった日本人選手が存在感を高めてきた。かねてレギュラー格だったラファエレは、ブランビーズ戦を前に気を引き締める。
「とにかくいいラグビー、いいパフォーマンスをしていく。若いCTB陣がお互いにプレッシャーをかけあっている、負けないようにしたい」
サンウルブズは次戦を国内ホーム最終戦とする。今年の秩父宮での初白星をつかみ、顧客満足度を高めたい。