国際リーグのスーパーラグビーにあって、多国籍軍という特徴を打ち出す日本のサンウルブズ。ここで象徴的な選手のひとりが、ジョージア初のスーパーラグビープレーヤーとなったジャバ・ブレグバゼだろう。
加入2季目の今季はここまで7試合に出場。自身が出ていないゲームも含めて通算2勝11敗と苦しむなか、グラウンド内外での連係面をこう分析した。
「オフフィールドでのコミュニケーションは、今季も取れています。うちのチームではいろいろな国から選手が来ていて、それぞれ家に帰れるわけではない。同じホテルに住んでいることもあり、こちらでは皆が家族になる。ホテルから練習場へは一緒に出掛け、その間はパソコンを見合ったり、ノートに書くことを書いたりする。ただ、もっと勝ちたい気持ちがある。オフフィールドでの頑張りをパフォーマンスにつなげ、ファンを喜ばせられたらいいと思います」
身長180センチ、体重104キロの32歳。HOとして、スクラムでは最前列中央に入る。
昨季と比べて形の変わったサンウルブズのスクラムは、圧力を浴びる機会もなくはない。しかし、レベルズに7-52で大敗した5月25日の第15節(東京・秩父宮ラグビー場)を受け「レベルズ戦でもスクラムは非常によかった」とブレグバゼ。皮膚感覚を明かす。
「常にプレッシャーはかかっているが、毎回、毎回、とは感じていません。正直、いい時と悪い時があるとは思いますが。うまくいかない時はFWとして心が痛く、イライラします。ただ、心がネガティブな方向へ傾くとミスが絡んでくる。ネガティブな要素を新しいチャレンジと捉えている」
ワールドカップ日本大会は今年9月20日から開催される。6月中旬までのスーパーラグビーのレギュラーシーズン終了後は、ブレグバゼもジョージア代表候補として大一番への準備に入りそうだ。
当の本人は、泰然自若としている。
「まだワイダースコッドも公式には発表されていません。スーパーラグビーが終わればジョージアへ帰りますが、まずは(スーパーラグビーでの)残り3試合、特にブランビーズ戦にフォーカスします。いい終わり方をして、その後はその後で……」
ここでの「ブランビーズ戦」とは第16節のこと。6月1日、今季最後の秩父宮での開催試合としておこなわれる。