男子7人制ラグビーの強豪国が競う「HSBC ワールドラグビー セブンズシリーズ 2018-2019」の第9ラウンド・ロンドン大会は、現地時間5月26日に順位決定戦がおこなわれ、プール戦3連敗で下位トーナメントにまわった日本は、ウェールズに0-17で敗れたものの、ケニアを26-17で下し、最後はイングランドに29-14で快勝して13位となった。
シリーズにフル参戦する15チーム(コアチーム)中、総合順位が最下位で降格の危機にある日本だが、今大会で3ポイントを獲得して総ポイント数は25となり、残留争いのライバルであるケニアとの差を2ポイントに詰めた。ケニアはロンドン大会15位タイで1ポイントしか獲得できず、総ポイントは27となっている。
残留を争うもうひとチームのウェールズは、今大会11位タイで5ポイントを獲得し、総ポイント数は30に伸びてケニアを抜き13位に浮上した。
6月1日、2日におこなわれるパリ大会が今季最終ラウンドとなる。
<1大会で得られるポイント数>
■優勝:22点 ■準優勝:19点 ■3位:17点 ■4位:15点
■5位:13点 ■6位:12点 ■7位タイ:10点
■9位:8点 ■10位:7点 ■11位タイ:5点
■13位:3点 ■14位:2点 ■15位タイ:1点
チャレンジトロフィーの準々決勝でライバルのウェールズと激突し、ここで勝ってポイント差を縮めたかった日本だが、攻める機会は多かったもののミスや反則で得点につなげることができず、0-17で敗れた。
しかし、日本は次戦で意地を見せた。13位以下のトーナメント初戦でケニアとぶつかり、負ければポイント差は広がって残留へ赤信号が点滅するところだったが、26-17で勝利。
前半2分に藤田慶和と山内俊輝がゲインしてつなぎ、本村直樹がフィニッシュして先制すると、4分には坂井克行が空いたスペースを突いてゴールに持ち込んだ。
その後、ケニアに3トライを奪われ逆転されたが、後半3分、松井千士が果敢な力強い走りで大きくゲインし、サポートした藤田がゴールに持ち込み逆転した。終盤にも松井が軽快なフットワークでディフェンダーを振り切り、ゴール前でオフロードパスをキャッチした羽野一志がトライを決め、“マスト・ウィン”の戦いを制した。
そして、13位決定戦では開催国のイングランドと対戦し、29-14で快勝。
日本は副島亀里ララボウ ラティアナラのナイスジャンプでキックオフボールの獲得に成功し、継続、スピードある松井が走り切って先制した。3分にはトゥキリ ロテが切り込み、羽野、副島とつなぎ連続トライ。
その後、イングランドに1トライを返されたが、ハーフタイム前、ブラインドサイドでボールをもらった藤田が一気の加速で約60メートル走り切り、19-7で折り返した。
後半4分には羽野がハーフウェイからディフェンスをぶち破ってゴールに持ち込み、大きな追加点を獲得。リスタートのキックオフでは、左外でダイレクトキャッチしたトゥキリがそのままゴールへ走り切り、トゥイッケナム・スタジアムを沸かせて快勝となった。